AV女優募集系のホームページにだまされないための6つのポイント
最近ではAV女優に自ら応募する女性が増えました。
スカウトに頼っていたころからすれば信じがたいことです。
この理由の一つにインターネットが普及したことで誰でも求人に応募できるようになったことも一役買っていることでしょう。
見出し
AV女優の応募はどうやるか
例えば、仕事を探すときに「女性 求人 高収入」などと入力して検索をすると、キャバクラや風俗店等への勤務の求人のほか、モデルプロダクションの求人もすぐに表示されます。
不景気な昨今、このような検索をかける女性が多く、応募してみようかなと思っている人もいるかもしれません。
モデルプロダクションと聞くとグラビアモデルやヌードモデルなどばかりをイメージしますが、モデルプロダクションに所属することでAV女優にもなることができます。
募集ページは安心させるための工夫にあふれている
試しに検索結果上位に表示されるあるプロダクションの募集ページを見てみましょう。
募集ページを見た時の第一印象としては、清潔感のある胡散くさくないと言うものです。
AVという仕事に少々怖いという印象を抱いている女性もいるものですが、そのような不安を和らげてくれるようなデザインになっています。
そして、注目すべきは女性に高収入アルバイトをあっせんできると表示されており、祝い金には最大で100万円が支給されることが書かれています。
お金に困っている女性からすれば、食い入ってしまうに違いありません。
また、安心させるための工夫は様々な点で行われています。
例えば
- 未経験でも大丈夫であること
- 顔バレや身バレがないように配慮されていること
- アダルト NGでも働けること
- 高収入に多くの女性が満足していること
- プロダクションに所属する女性のなかには有名雑誌に載った女性がいること
- プロダクションとしての信用・信頼・実績があること
などなど・・・
さらにページを下へと進めていくと、不安を解消から一歩進んで悩みを解決すると提案しています。
例えば
- 借金に悩んでいれば相談に乗る
- プロダクションに所属するために引っ越しが必要ならば準備する
- 買い物、旅行、貯金など様々な要求にこたえる事ができる
- さまざまな悩みを解決することができる
なんて言っています
それだけではなく、お金の悩みなどデリケートで相談しにくいことは個別のカウンセラーに聞いてもらえると言う取り組みまでしているそうです。
随所に設けられたカモフラージュ
また、不安の解消のためにプロダクションにはアイドル部門と高収入バイト部門があることが書かれています。
アイドル部というのはテレビや映画、ドラマなどに出演する女優からアイドルとして活動したい女性を育てる部門であり、高収入バイト部というのはアイドルになりたいというような願望はなく、ただアルバイトがしたいという女性のための部門です。
もっとも、筆者が参照にしているプロダクションは名前もあまり聞かないようなプロダクションです。
とてもそのプロダクションのアイドル部門から女優やアイドルが巣立っていくとは考えられません。
思うに、これはあくまでアダルトばかりではなく不安を解消させるためのカモフラージュとしての意味合いが非常に強いものであると思います。
また、このプロダクションに所属してアルバイトをし、実際に高収入を得ている女性の言葉も掲載されています。
このような言葉や口コミなどというのは、ほとんどがプロのライターが手掛けたものであり、信頼できるものではありません。
実際に、未だ25歳の筆者も体験レポートの作成を担当したことがこれまでに何度もあり、その時には70歳や80歳の高齢者に扮して作成を行いました。
作成している筆者本人が言うのだから間違いないと思って構いませんが、ネット上に転がっている「体験談」や「利用者の感謝の言葉」等と言うものは、それが整った文章で書かれており、表面上は本物らしくみえるものほどプロによって作られたものであると思って構いません。
しかし、このようなことを知っている女性はほとんどいません。
その体験談をよんで感心し、自分もここで稼ぎたいと思うようになるのです。
ここまで不安を解消することに重点を置いてサイト構成がなされているため、よほど警戒心がつよい女性でもなければこのプロダクションに対する不安は消え、面接だけでも受けてみようかなと思います。
そして、面接を受けた時にはもう完全に信じ込みます。サイトによる訴えかけでさえ信じ込んでいる女性が、口舌巧みなプロダクションの人から説明を受けた時に疑いなどを抱くことができるはずがないのです。
どんな仕事があるか
では、検索で上位に表示されたプロダクションでアルバイトをする場合の詳細な情報を見ていきましょう。
これもまた不安を除くための作戦であると思いますが、アルバイト内容を記載しているページではソフトなものから順番に表示されています。
基本的にAV女優がメインで、その他は「おとり」のようなものであると考えてもらって間違いはありません。
パーツモデル
パーツモデルとは顔や体の全体を提供するモデルではなく、体の一部だけを撮影するモデルです。
ヌードならば胸だけ、お尻だけというような撮影を行います。
パーツモデルは顔をさらす必要がないことから胸やお尻を撮影されてもあまり気にしない女性が多く、時間も短時間で稼ぐことができると書かれています。
オークションモデル
オークションモデルとは、オークションに出品するための衣服を着てモデルになると言うものです。
パーツモデルとオークションモデルは需要がないため、これらの仕事をこなしてお金を稼ごうと思っても稼げないと言うのが現状です。
撮影会モデル
これは撮影会を開き、これをアマチュアのカメラマンが撮影するというイベントでモデルになるものです。
あくまでアマチュアのカメラマンが個人的な趣味として撮影するイベントであるため写真が流出する恐れはないと謳っていますが、個人的な趣味で撮影した写真であるから外部に流出しないという論理展開はあまりに強引です。
インターネットが発達しているため、撮影者はこの写真をブログその他の媒体で不特定多数に公開することができます。
したがって、プロダクションの主張はここはあまり信頼できません。
グラビアモデル
グラビアモデルは、水着やヌード姿になって写真撮影するというものです。
プロのメイクやカメラマンから撮影してもらうことができるため、自分もモデルの仲間入りをしたと言う実感も芽生えてきます。
また、AVデビューを前提としている場合にも、まずはグラビアモデルとして多少の顔を売っておき、少し箔を付けてAVデビューをするという方法が取られることもあります。
ドラマ・映画出演、広告モデル
エキストラや脇役としてドラマや映画に出演することができるとしており、広告のモデルになることができるともしています。
そして注目を浴びればかなりの高収入になると記載されていますが、エキストラやごく末端の脇役が脚光を浴びる事等ほとんどあり得ないドラマ・映画業界で、“もし注目を浴びれば”というのは雲をつかむよう話です。
いつでも出ラマや映画で注目を浴びるのは主役、準主役、名脇役などに限られます。
また、女優業を本業として専念しても稀にしか成功できない女優の世界で、グラビアだAVだと言っている女性が太刀打ちできるはずがないと考えるのが妥当です。
チャットモデル
チャットモデルはパソコンや携帯電話などで男性と会話をするアルバイトです。
あくまで男性と話すだけであり、アダルトなことを話さずにごく普通の会話をするだけで稼げると書かれています。
しかし、チャットにはアダルトとノンアダルトがあり、男性のほとんどはノンアダルトよりアダルトを好みます。
これに対して女性のチャットモデルはアダルトよりもノンアダルトに集中しがちです。
これでは需要と供給のバランスが逆行してまったくつり合いが取れないため、ノンアダルトで稼ぐことは非常に難しいと言えます。
非常に可愛く、話がうまく、男心をくすぐる会話ができる女性ならばノンアダルトでも稼いでいくことができるでしょうが、普通の女性ならばアダルトで稼ぐのが一般的です。
アダルトチャットでは性的な会話をするのはもちろんのこと、裸を話し相手に見せたり、オナニーを見せたりすることによって稼ぐこととなります。
アダルトでは客も捕まえやすいため、チャットモデルだけで毎月数十万円を稼ぐ女性もいます。
逆に、普通の女性がノンアダルトのチャットモデルをしても全くお金にならないこともあります。
アダルトグッズモニター
これは個室でアダルトグッズの新商品等を試し、レポートを書くことで商品開発の参考を提供したり、体験談などを提供したりする仕事です。
個室でオナニーをする仕事と思っていいでしょう。
ただし、仕事内容が簡単であることや、アダルトグッズ等そんなに頻繁に新商品が出るものではありませんから、アダルトグッズモニターで稼ぐことは難しいでしょう。
ダンサー
これは劇場でダンサーとして出演するアルバイトです。
ダンサーとだけ書いてどのようなダンスをするのか一切書かれていませんが、これはストリップショーなどに出演するダンサーだと思っておいてよいでしょう。
人前に立つのが好きな人に向いていると書かれていますが、同じ人前に立つと言うことでも、人前でスピーチをするのと人前で裸になるのとでは話が全然違います。
もっとも、AV女優として不特定多数の人に裸をさらす覚悟がある女性にとっては、劇場内の特定多数に裸をさらすくらいは何でもないとも言えます。
AV女優募集ページに誘導
例に取ったプロダクションでは、もっと高収入を希望する人はこちらから→
というリンクからAV女優募集ページへと動線が引かれています。
あるいは、もとからAVモデルプロダクションであれば、仕事はAV女優だけなのですから、こまごまとした説明は抜きにいきなりダイレクトにAV女優という仕事について書いています。
しかし、ここに書かれていることは半分は疑ってかかって構いません。
誇張された表現が非常に多いからです。
出勤日数は少なく、短時間で効率よく稼ぐことができる、NG行為は事前に伝えておけばそれ以外の撮影だけでよい等としています。
しかし出勤日数が少なく短時間で稼げるのは人気トップクラスのAV女優に限られることで、そうでないAV女優はたくさん出演しなければ稼いでいくことはできません。
また、AV女優の数が多く飽和状態にある昨今ではNGなしで働いていかなければ満足に稼ぐことは難しいでしょう。
誇張表現が酷いプロダクションになると、実働6日で150万円とか、実働10日で200万円とか書かれていることもありますが、これはAVの女王といえるクラスで働いている女優の稼ぎです。
そのような例を持ち出してあたかだれでもその稼ぎが可能であるかのように書くのは適切ではありません。
【まとめ】注意点
以上を踏まえて、AV女優になりたくてプロダクションに応募したいならば、以下のことに注意してください。
- 簡単な仕事で高収入が可能と書かれているが、実際にはアダルト性を含む仕事もこなして初めて高収入となること。
- 簡単な仕事と書かれている業務内容のものは、需要も少なく稼ぐことは難しいこと。
- 簡単な仕事は誰だってやりたがるため、働く機会が回って来ることも少ないこと。
- AV女優として働いた際の収入の参考は当てにならないこと。
- 単体女優や企画単体女優になって活躍すれば高収入を手にすることができるが、業界の9割は楽には稼げない企画女優であること。
ホームページ見ると、嘘を書いているかどうかと言えば必ずしも嘘であると断定することはできないような書き方をしているため、断罪することは難しいかもしれません。
しかし、その掲載内容には甘い内容で女性を誘いこもうとしている姿勢がありありと見えます。
したがって、これらの点を踏まえた上で、各ホームページを冷静に見る必要があります。