AVの出演料下落はこんな時代背景が影響していたのです
最近、一昔前に比べるとAV女優のギャラが著しく低下していると言うのはよくいわれるところです。
しかし、普段人に見せるものではない裸を人に見せ、そればかりではなくセックスさえも人にさらす必要がある彼女たちは多くのギャラをもらってしかるべきであるのに、なぜギャラが下がっているのでしょうか。
このことには以下のような時代背景が影響しています。
ネットの隆盛でAVが売れなくなった
仮に10年前を軸として考えてみましょう。
10年前と現代の大きな違いは何かと考えると、まずネットの発達が挙げられるでしょう。
10年前は今のようにネットが発達する等とは考えもつきませんでした。
スマホの登場にしてもそうです。
とにかくネット環境は整備され、ネットを利用することで10年前には不可能だったあらゆることが可能となりました。
このことがAV業界にも大きな変化をもたらしました。
例えば、10年に携帯電話でエロ動画を視聴しようと思えば、無料動画そのものがそれほど多くなく、数分単位で細切れになっており、画質も悪く快適に見ることはできませんでした。
そのようなエロ動画を見るくらいならば、AVを見たほうが良いと思う人が非常に多かったのです。
スマホとともに…
この流れが変わってきたのが5年くらい前でしょうか。
スマホが登場したあたりになるとネット環境もかなり整備されており、無料のエロ動画も画質が良くまとまった時間のものをストリーミング再生することによって、かなり快適に観れるようになったのです。
パソコンについても同様であり、10年前と言えばネットがあまり整備されていなかったために無料動画を見ると言うよりも無料の静止画を見るくらいが関の山だったのですが、今やパソコン一台あれば無修正の動画がいくらでも見られるようになったのです。
このような現代において、ネットを使うことができる知識を持っている人たちは、もはやAVを購入することが少なくなりました。
つまり、最も性欲が旺盛であるはずの若い男性たちがAVを買わなくなったのです。
もはやAVを買うのはネットでAVを視聴する知識をあまり持っていない中高年層、そして若くても特にAVが好きである人などに限られるようになりました。
AV業界もこの傾向への対策としてAVをネット上で配信するなどのネットを利用した戦略を行っているのですが、やはり無料で見られるものにお金を払う人はそれほど多くなく、AV業界は不景気となっています。
この不景気のしわ寄せがAV女優のギャラに現れ、AV女優たちのギャラは年々下がっているのです。
社会全体がAVに寛大になった
社会全体が性に対して寛大になり、AV女優の社会的地位が高まったことも原因の一つです。
AV女優たちがバラエティ番組に出演したり、歌手活動を行ったり、著述活動をしている事を見ても、このことはよくわかります。
よい例がバラエティ番組の「お願い!マスカッツ」、このバラエティ番組から誕生したアイドルグループ「恵比寿マスカッツ」、そこで活動したAV女優たちがスローセックスなど女性目線でのセックスを説いた著作等です。
この他にも、元AV女優たちがドラマや映画に出演していることもよい例です。
NHK大河ドラマに出演した女優もいるほどです。
このような流れが生まれると、AV女優に対して憧れを抱く女性が出てきたり、少なからず興味を抱く女性が出てきます。
昔ならばAVのスカウトに応じる女性はほとんどいなかったのですが、簡単にスカウトに応じる女性が多くなり、またネットでAVプロダクションの応募ページを調べ、自ら応募してくる女優も出てきたのです。
これによって、年々AV女優の数は増加傾向にあり、一説によるとAV女優の総数は一万人前後であるとも言われます。
昔はAV業界での働き手であるAV女優になりたがる女性が少なかっただけに、多額のギャラを支払ってもAVに出演してもらうと言う側面がありました。
しかし、今やAV女優の絶対数が非常に多くなり、以前に比べてギャラが低くなっても、そのギャラで出演に応じる女性が多くなってきました。
このことも、AV女優のギャラが低くなる大きな原因となっています。
まとめ
まとめると、以上のようにAV女優のギャラが低下している社会的背景には、ネットの発達と社会がAV女優に対して寛大になったという二大要素が深く関係していることが分かります。
今後もネットの発達はとどまることを知らないであろうことは容易に想像がつき、また社会がAV女優に大押して寛大になる流れも特別なことがない限りは進んでいくことでしょう。
それだけに、AV女優のギャラが低下していく流れもおそらくは進み続けることでしょう。
需要と供給のバランスで出演料相場は決まります。
昔のように成り手が少ない売り手市場では莫大な高収入が見込めました。
しかし現在は、ネット上からもバンバン応募が来る時代。
完全に買い手市場です。
時代の流れから考えて、AV女優になりたい人が減ることは考えにくいです。
昔のように超高収入の時代はもう来ないと言っても良いでしょう。
また、いずれは欧米のようにセックスワーカーに対する偏見が少なくなり、AV女優のギャラも一般の職業と同等の額まで下がってくる可能性だってあるのです。
現在のギャラ水準が適正で、「昔が高すぎた」というのが正解なのかもしれません。
昔のような超高収入時代のことは忘れましょう。