売れるAV女優の作り方講座(3)キャラクターと方向性
AV女優は単に作品に出演して活躍しているだけのように見えますが、出演に至るまでに様々な過程を踏んでいます。
売れるAV女優はどのようにして誕生するのでしょうか?
売れるAV女優の作り方講座(3)
AV女優の悩む時期
デビューして時間が経てば経つほど、AV女優たちは自分のキャラクターと方向性を考えるようになります。
AV女優は新人が毎年数千人単位でデビューしているため、活動していく中では飽きられにくい、存在感を醸すためのキャラクターと方向性がとても大切です。
AV女優の基本的な要素である可愛いことやスタイルが良いことなどはもちろん武器になります。
しかし、それだけではより可愛い新人が多数出た時やよりスタイルが良い新人がたくさん出た時にはどうしても埋もれてしまいます。
単体契約は切れ、企画女優としての出演機会もなかなか得られないようになってしまうでしょう。
実際に、消えていったしまったAV女優について考えてみると、印象に残る素晴らしい何かを持っていないことが分かります。
したがって、キャラクターや方向性を考えだす時期になると、AV女優がメーカー面接に行く時には、性的嗜好や趣味、エピソードはもちろんのこと、
「自分の売りはこれだ」
ということを積極的に打ち出すよう、プロダクションもそれまで以上に肩入れしてくるようになります。
売りはすなわちキャラクター・方向性に繋がるものです。
メーカーのプロデューサーや社員にそれを把握してもらえればキャスティングしてもらいやすくなるのです。
技術や特技を売りにしよう
AV女優として売りは、当初はエピソードや性的嗜好などを面白く語ることでした。
しかし、売りは次第に具体的になっていきます。
つまり、具体的な技術や特技といった性的スキルが売りになることは多いのです。
例えば、極端な例ではAVにはスカトロというジャンルがあります。こ
れは排泄物を用いたプレイであり、これらを好む人はめったにいないのです。
しかし、それでも全国の視聴者のなかでは一定の顧客が見込めるため、絶えずリリースされています。
当然ながら、スカトロは出演する女優がなかなかおらず、ほとんどの女優がNG項目に設定しています。
しかし、ある女優はスカトロをNGにしておらず、食糞などのハードなプレイができる技術を持っていました。
そのため、毎月複数のメーカーからたくさんのスカトロ作品やハードSM作品への出演依頼を受けることとなりました。
他にも、ある女優は単体女優としてデビューし、その頃はメーカーの宣伝力にある程度依存できるため、ノーマルなジャンルへ出演するばかりでした。
そのため、専属契約が切れて企画女優になれば、ノーマルなジャンルだけでは出演できず、仕事に困るようになりました。
しかし、ある時レズの企画ものに出た時、タチ(レズ作品の男役)を教わったところ予想以上に好評でした。
レズの作品は多いもののタチができるAV女優は少ないため、それ以降レズ作品への出演を多数受けるようになりました。
さらに、レズ作品のタチは言葉責めを多用するため、彼女も自然に言葉責めの技術が向上していきました。
その結果痴女ものの作品に毎月10本以上出演する人気企画女優になりました。
彼女は、プライベートではレズは未経験であり、痴女でもありません。
しかし、AV出演の中で技術を磨いた結果、かなりの成功を収めることができたのです。
人気企画女優になると1本あたり10~20万円のギャラが発生することは珍しくなく、単体作品では30万円以上のギャラがもらえることもあります。
したがって、毎月10本以上も出演すれば単体女優時代よりも多くを稼げていることになります。
技術や特技を売りにすることで、このような想像以上の成功につながります。
このように特殊な特技や技術を持っているAV女優がメーカー面接を受ける際には、これらの項目に関してどこまで可能なのかといった確認がされるだけということもよくあります。
キャラクターを確立する
上記の通り、特技・技術を持っている女性は幸いです。
それを売りにしてたくさんの出演ができる可能性が高くなります。
しかし、当然ながら全ての女性がそのような特技・技術を持っているわけではありません。
マニアックな作品になればなるほどNGとする女性は多く、また特徴と言えるほどの技術を持っていない女優のほうが、どちらかと言うと多いことでしょう。
では、そのような女性は何を売りにしていくのでしょうか。
そのような女優は、自分の容姿にぴったりのキャラクターを演じきることがポイントとなります。
例えば、ある女優は身長があり、キツめでキレイな顔だちをしており、“お姉さん”の雰囲気が強い女性でした。
この女優は自分のその特徴をしっかりと自覚していたため、ロリや妹系で売ることなどは全く考えず、お姉さんキャラや痴女の役柄にぴったりと合うことを売りとしています。
面接の際には気が強い女性を演じることで、メーカーにアピールをしています。
このアピールが功を奏して、彼女は単体契約が切れた後も3年以上にわたって単体作品を含めた色々な作品にたくさん出演しています。
そして、作品を見てみるとお姉さん、女教師、家庭教師などの女優が男優をリードしていくような作品ばかりに出演しています。
また、彼女はNG項目が多く、他の多くのAV女優に勝るような技術を持っているわけでもありません。
どう見ても企画女優として活躍できそうもないのですが、自分のキャラクターを確立して売り込んでいくことで実際に活躍をつづけられているのです。
また、一つのキャラクターを一途に続けていくと言うことも大切なのでしょう。
彼女はお姉さんキャラをアピールし続け、特定のジャンルに出演し続けることによって、「お姉さんの役ならこの女優」というように立場を確立したのです。
もし途中で方向性を見失って別の路線に乗り換えようとしていたならば、これほどの活躍はできなかったかもしれません。
メーカー側の声
出演依頼を獲得するために、自分のキャラクターを売り込む場と言えばメーカー面接ですが、メーカー側はこれをどうとらえているのでしょうか。
大手メーカーのプロデューサーは、面接でキャラクターをアピールすることをどのように評価するかを語っています。
それによると、やはり毎日5人以上は見る日がほとんどであるため、写真をいくら撮っても雰囲気などを忘れてしまうものです。
そのため、面接シートの余白にロリ、変態、熟女、巨乳、高身長、美脚などの特徴とキャラクターを書いておくそうです。
そして、後でそのタイプごとに資料を分けておき、作品の企画がまとまると、分けておいた資料の中から作風にマッチするタイプを選び、キャスティングをしています。
つまり、面接の場では自分がどのようなタイプいのAV女優であり、どのようなキャラクターで作品に出演できるのかをアピールし、メーカー側がタイプ分けしやすいようにしておくのが大切です。
もしタイプが曖昧であれば、可愛い女性やスタイルが良い女性であろうとも、資料は埋もれてしまうことになるのです。
また、性的嗜好や面白いエピソードを持っており、それがキャラクターとマッチしている場合には、それらがキャラクターをより濃いものにしてくれます。
同じタイプの女優がたくさんいる中で、エピソードや性的嗜好によって差別化を図ることができるのです。
キャラクターを作り込む
企画女優として1年以上活動している女性や、1年未満でもこのような業界の風習に柔軟に適応できる女性は、面接の時のキャラクター作りをかなり意識的に行っていることが多くなります。
AV女優によってキャラクターの作り込みの程度は異なります。
とにかく作り込んでいるなと思わせる女優では、しゃべり方や服装、声色、立ち居振る舞い、メイクなどのあらゆる部分でキャラクターになりきっています。
極端な例では、プライベートでは本人の嗜好から、ロック系の格好いい服を好んで着ています。
しかし、実際の彼女はロリっぽい顔・声であり背も低いため、どう考えてもロリで売っていくに越したことはありません。
そのため、面接に行く時にはロリっぽい服装やメイクで行くことを心がけており、これがロリものの作品への出演に効果的に繋がっています。
時間とともに“らしく”なっていく
AV女優になった女性は、誰もが初めからAV女優としての作法を身につけているわけではありませんし、キャラクターや方向性も定まっていなくて当然です。
いわばブレやすく、いかなるキャラクターにも、方向性にもなりえる状態です。
しかし、一定期間の活動を経るとどうしてもキャラクターと方向性を定める必要に迫られます。
そして、意識的にキャラクターを作っていくことになり、インタビューなどもそれに沿って行われることになります。
明らかな方向性が生まれるのです。
また、キャラクターは奇抜なものである必要はなく、いくつかのパターン化されたキャラクターでなければなりません。
なぜならば、それらのパターンを踏襲したものでなければ、プロデューサーやメーカー社員にとって分かりにくいキャラクターになってしまい、とてもアピールしにくいものになってしまうからです。
そのようにパターン化されたものの中で、いかに特徴的であるかが重要となってきます。
特徴的であるためにも、自分はなにをどう語るべきなのかをよく考えるようになり、考えたものを語るうちに流暢に語るようになっていくのです。
こうして、AV女優のキャラクターと方向性は形作られていくのです。