なぜ、AV女優になってしまう芸能人が絶えないのか?
AV女優の種類を大別すると、単体女優、企画単体女優、企画女優の3種類に分類することができます。
また、これらの分類とは他に、特殊なものとして芸能人・元芸能人という枠があります。
芸能人にも様々な芸能人がいますが、誰もが裸やセックスを見たいと思うような知名度が高い芸能人がAVに出演すると、人気の単体女優と比べてもケタ違いの売上が見込めるため、非常に巨額の出演料が支払われます。
そのため、芸能人がAVに挑戦することをどのメーカーも望んでおり、ひと儲けを狙った大手メーカーや芸能界にパイプを持つブローカーが手当たり次第に声をかけています。
増えてきた芸能人AV
狙い目はヌード経験がある芸能人や、人気が下がりつつある芸能人です。
このような芸能人はその他の芸能人に比べてAV出演を承諾する傾向が高いため、狙い目となるのです。
芸能人AVが盛り上がりを見せたのは2006年のことであり、ギリギリガールズとして知名度を獲得していた荒井美恵子がAVに出演したことがきっかけでした。
この流れを受けて、2008年には芸能人専門のAVメーカーであるMUTEKIが設立されました。
まさに芸能人専門として成り立てば名前の通り無敵のAVメーカーとなることができますが、実際に吉野公佳、元セイントフォーの濱田のり子、島田陽子、元WINKの鈴木早智子、小松千春等と言った知名度の高い芸能人が次々と出演しました。
ただし、この時点のMUTEKIの撮影内容をみると分かる通り、知名度を獲得した芸能人はプライドも高く、本番行為をすることには抵抗があるため、過激な内容が望めないのは元より、本番まで行かない芸能人AVも流通しました。
本番はなくセックスシーンは疑似挿入であり、ヌードのみをメインとしたイメージビデオよりは過激であるものの、AV以下の内容にとどまりました。
やまぐちりこ、小向美奈子のAV出演という衝撃
確かに、MUTEKIが設立された当初はテレビで見たことがある芸能人がAVに出演することは非常に衝撃的なことでした。
しかし、MUTEKI以上に芸能人AVが盛り上がるきっかけを作ったのはアリスJAPANです。
アリスJAPANが芸能人AV制作に乗り出したのは2010年の10月のことであり、今や国民的アイドルグループとまで言われているAKB48でトップクラスの人気を誇った中西里菜がやまぐちりことしてAVデビューをしたほか、元人気グラビアアイドルであった小向美奈子が2011年10月にAVデビューを果たしました。
しかも以前の芸能人AVとは異なり、この2人は一度きりの出演ではなく、他の単体女優と同じように専属契約を交わして複数のAVに出演しました。
出演のペースは一カ月に1本であり、本番はもとより、他の単体女優と同じように過激な内容のセックスを行って話題となりました。
やまぐちりこの出演の陰には色々な黒いうわさも流れましたが、ともかく衝撃的なことでした。
最も旬であるアイドルグループからAVへ転身というのは前例のないことである他、ルックスはアイドルであるため非常によく、Fカップのバストを持っているため他の単体女優に見劣りがしないレベルです。
しかも撮影に対しては積極的であり、「出会って2.5秒で合体」というレイプのテイストも含んだアリスJAPANの過激な名物シリーズにも出演しました。
元アイドルという肩書きがなくとも十分にAV業界で通用する性質を持っていながら、しかも元超人気アイドルなのですから、これが売れないはずはなく、爆発的な人気を誇りました。
引退した今もAV視聴サイトなどではやまぐちりこの動画が上位にランクインしています。
どのような経緯で出演するか
当然ながら、元芸能人のAV女優は一般のAV女優とは明らかに出演の経緯が異なります。
AVメーカーのキャスティング担当者が芸能プロダクションにオファーをかける、あるいは芸能プロダクションがAVモデルプロダクションに営業を委託することもあります。
また、通常に比べて出演オファーが難航するのが普通ですから、芸能プロダクションとAVメーカーの間に芸能界に通じたブローカーが介入することもあります。
このように、特殊な様々な形で出演に至っています。
また、昔からAVモデルプロダクションと芸能プロダクションは深いつながりを持っています。
そのため、初めはグラビアモデルとしてデビューしているものの、グラビアで旬が過ぎた時には最終的にAVでひと稼ぎすることを目的としているグラビアアイドルも少なくありません。
この場合、グラビアアイドルとしての活動よりもAV女優としての活動のほうが比重は重く、グラビアアイドルはAV女優として出演したときに引き立つためとの活動となります。
まずは水着でデビューして徐々に脱いでいく訳です。
元芸能人がAVに出演した場合には普通より多くの販売本数が期待できます。
有名芸能人になれば販売本数はケタ違いになりますから、もう一般のAV女優とは別世界です。
出演はすんなりと承諾されることはなく、芸能人本人の意向はもとより、関係者の意思や将来の展望などを全て熟考した末に出演承諾となります。
巨大な売り上げが期待できる芸能人AVと出演料
それだけではなく、すでに知名度を獲得している芸能人にとっては、AVに出演することで得られるメリットはお金しかありません。
そのため、芸能人のAV出演料は巨額です。
有名芸能人がAVデビューすることになると、推定の出演料の噂が必ずと言っていいほど盛り上がりますが、数千万円単位の高額な推定ギャラが噂されます。
ここ最近の爆発的売りあげを誇ったやまぐちりこと小向美奈子を例とします。
この二人の販売成績は非常に順調でした。
特に話題となったのは小向美奈子であり、2012年1月に開催されたアリスJAPANのプレスカンファレンスにおいて、小向美奈子の作品の販売本数が20万本を超えた事が発表されました。
このことで小向美奈子にはベストセールス賞が授与されました。
20万本の売り上げがどれほど凄まじい成績かピンとこない人のために解説すると、普通はAVは1500本売れれば合格とされます。
3000本も売れれば大ヒットと言われ、人気の単体女優でも1万本以上を売り上げる事は稀です。
20万本などというのは通常の超大ヒット作品の20倍の本数ですから、もはや“奇跡”としか言いようがないような販売本数なのです。
売上を試算すれば、DVDの価格が3800円ですから、
3800円×20万本=7億6000万円
であり、メーカーから問屋への卸価格は40%とすると、
7億6000万円×40%=3億400万円
となります。
もちろん、一般の単体女優であろうと小向美奈子であろうと、製作費はそれほど変わらず、印刷やプレス代などの製造費も変わりません。
変わることと言えば女優の出演料だけです。広告費宣伝費などを多く見積もったとしても、リアルな値段を見ていくと
- スタジオ代→20万円
- 男優の人件費→一人当たり5万円
- スチールカメラマン→10万円
- ビデオカメラマン→6万円
- AD→3万円、3人程度
- 食費などの現場経費→10万円
- 制作会社の利益→70万円
- パッケージデザイン→10万円
- 印刷とプレス製造費→3000万円
- モザイク修整費→20万円
- 宣伝広告費→300万円
したがって、派手に経費を使った場合でも4000万円もあれば十分に足ります。
これと上記の総売り上げとの差額を見ると、約2億6000万円のメーカー利益が生じることとなります。
芸能人への出演料はこの中から支払われることとなります。
このように考えていくと、膨大な販売が見込める芸能人に対する出演料がいかに巨額になるかがよくわかるでしょう。
業界関係者(プロデューサー)の話によると、確実に話題となる有名芸能人のデビュー作は1億円単位のお金が動いているとのことです。
小向美奈子レベルの売上は並の芸能人では実現不可能な本数でしょう。
しかし、マスコミを巻き込んで話題を沸騰させることができるほどの芸能人であれば、数千万円の出演料は当たり前、1億円以上の出演料が動いてもなんら不思議はないのです。
このように、有名芸能人が出演を果たし、事務所やブローカーから搾取されることなく出演料を受け取ることができるならば、数本の出演で一生平凡に暮らしていくだけのお金を稼ぐことも不可能ではありません。