ヌードになることに抵抗がないAV女優だからできる新たな仕事
AV女優の活躍の場として考えられるのは、AVはもちろんのことバラエティ番組やラジオ、テレビドラマ、映画、イベント、広告モデルなど色々なものが考えられます。
これらのほか、グラビアモデルやヌードモデルとして働くこともあります。
つまりエロ本にヌードが掲載されたり、写真集が発売されたりすると言うことです。
AV女優の活躍の場
本来映像の中で裸を披露するAV女優たちは、ときにはエロ本や写真集などでも裸を披露することがあります。
しかし、現代の若い人の中でエロ本を買うというひとがはたしてどれだけいるでしょうか?ほとんどいないでしょう。
これはインターネットが発達したのが原因です。
インターネットが発達したことで、誰もが気軽に無修正動画などを見られるようになり、もちろんヌード写真も画像としてみることができるようになりました。
そんな現代において、わざわざエロ本を買っておかずにする必要が全くなくなったのです。
そもそも無修正動画が簡単に見られるのに慣れているため、静止画では興奮に乏しくて抜けないという人が多いでしょう。
インターネットが発達する前は、エロ本が良く売れていました。
今から10年くらい前のことだったと思います。
当時筆者は中学3年生だったと記憶していますが、エロ本「スーパー写真塾」が流行っていました。
仲間内でも「スパ写」の愛称で親しまれていました。
そのエロ本の中にはAV女優のヌードがたくさん掲載されており、デビューしてから間もない蒼井そらのヌード写真が掲載されていたことを今でも鮮明に覚えています。
AVよりもエロ本を見る機会の方が多く、いまでこそエロ本を買って見ると言うことはなくなりましたが、当時はお世話になったものです。
エロ本が売れなくなった現代
現代は出版不況が叫ばれており、紙媒体はもう終わったとさえ言われる時代です。
出版業界の市場規模がピークになったのは1990年の2兆6564億円を境として、その後は着実に下がり続けて2012年には1兆7398億円にまで縮小しました。
縮小したとはいえまだ巨大市場ではありますが、今なお右肩下がりに衰退していき、今後中堅出版社の倒産が相次ぐことが予想されています。
この波はエロ本にも大きな影響を与えています。
かつては人気があったエロ本がどんどん休刊・廃刊に追い込まれているのです。
例えばグラビア系エロ雑誌の「べっぴんDMM」「素っぴんDMM」「Bejean」の3社が休刊してしまい、また22年の歴史があって業界内ではかなり手堅いと言われていたスカトロ専門誌である「お尻倶楽部」も廃刊しました。
ネットを駆使する若い世代を顧客として取り込むことに失敗したエロ本業界は大きな苦戦を強いられているのです。
AV女優にとって、ヌードグラビア等は大切な存在でした。
より広い層に向けてAV女優の存在を示す機会だったからです。
いくらAV女優の一般化が進んで、バラエティ番組やドラマ・映画に出演する機会も得られるようになってきたとはいえ、実際のところはスポット起用がほとんどです。
マスカッツなどのテレビ番組も終わってしまいました。
このスポット起用として出演できるAV女優はほんの一握りであり、ほとんどのAV女優は活動の場がほぼAVだけに制限されているのです。
このとき、もしエロ本業界が活発であったならば、テレビ等には出られない多くの女優にとって露出の場が増え、読者となる男性が多ければエロ本から彼女たちの魅力を発見し、AVを視聴すると言う流れも生まれるのですが、いまやそれも望めなくなりました。
業界関係者の話によると、出版系の仕事は20年前(つまりエロ本が最も元気だったころ)に比べると3分の1程度にまで減っているそうです。
それとは反対に20年前に比べるとAV女優の数が何倍、何十倍と増加しているため、ヌードグラビアのオファーを獲得するのはAVに出演するよりも難しいことなのです。
ヌードポーズブックに掲載されるAV女優たち
こんな状況の中、静かなブームを呼んでいるものがあります。
それは、ヌードポーズブックです。
ポーズブックというのは、デッサンやイラストを描く人が、人体の様々なポーズを描く練習をするために販売されている美術書のことです。
これは用途がエロ本とは確実に違うベクトルを向いているため、出版業界が不況に陥っても安定した需要が見込めます。
書店の美術書コーナーに並んでいるような本であり、エロとは無関係な本です。
ここに、AV女優たちの活躍の場が広がっています。
最近のヌードポーズブックは、紗倉まな、波多野結衣、上原亜衣といった人気AV女優たちが出演するようになり、これが順調にヒットを続けています。
この流れは2年ほど前からできてきた流れです。
今でも購入する層を見るとデッサンやイラストの参考として購入する方が多くを占めますが、AV女優のファンからも好評を得ています。
中には重版される物のある程で、このようなヌードポーズブックの存在も広く知られ始めています。
ヌードポーズブックで話題を集めたのは、今年5月に発売された「ビジュアルヌード・ポーズBOOK」であり、これは人気AV女優のつぼみを起用しました。
現在、発売から半年が経過していますが、いまもなおAmazonのデッサン部門で10位以内にランクインすると言うロングセラーを記録しています。
なぜこのような現象が起きているのか。
これはヌードポーズブックとエロ本の性質の違いにあるでしょう。
エロとは違う路線に需要があった
ヌードポーズブックは純粋に女性の体をデッサンするための資料なので、普通の写真集とは違い、掲載されるのは白のバックにヌードという写真です。
このような写真では体のラインが浮き彫りになり、モデルの美しさが強調されます。
また、AV女優には彼女たち独特の妖艶さを持っているため、普通のヌードデッサンモデルにはない魅力が現れます。
派手ではないものの、ヌードポーズブックとしても、写真集としても楽しめるようになっているのです。
これによって、従来の美術を学ぶ人以外の層も取り込むことができます。
つぼみのヌードポーズブックにしても、AV女優としてのつぼみのファンがかなり購入していることでしょう。
2014年12月上旬にはつぼみに続き、「ビジュアルヌード・ポーズBOOK」の第2弾として上原亜衣が起用されました。
上原亜衣は2013年のDMMのAV女優ランキングでは1位を獲得したほどの人気女優ですから、たくさんの反響があったようです。
このヌードポーズブックのカメラマンも会心の出来栄えだったと語っています。
上原亜衣のプロ根性はAVだけではなくこちらにも発揮されたようで、難しいポーズを要求してもベストを尽くしたようです。
撮影はスムーズに進行し、素晴らしいできになっていることが期待できます。
ヌードポーズブックではその女優のスタイルを堪能することができ、AVを見るだけではわからなかった魅力を知ることができるため、これはAV女優にとってもファンにとっても喜ばしいことです。
このようなAV女優を起用したヌードポーズブックが定着していくことになれば、AV女優の活躍の場も広がって来ることでしょう。
マイナス面に注意
ただし、マイナス面もあります。
スタイルを浮き彫りにされることで生じるマイナス面です。
例えば、起用されるAV女優が可愛いルックスや巨乳で売れていたとします。
本当は短足なのですが、ルックスや巨乳が非常に優れており、色々なジャンルのAVにも挑戦したことで多くのファンを獲得していたために、短足であることに注目が集まっていなかったというケースです。
このように、抜群のスタイルを騒がれることなく、その他の要素で爆発的人気を誇っているような女優が、ほぼスタイルだけで勝負するヌードポーズブックに出たならば、きっと実はスタイルがそれほどよくなかった、実は短足だったということに注目が集まり、ファンが離れていくこともあるかもしれません。
そのため、実はスタイルが悪いけれども人気があるためにオファーが来た場合、自分の体をヌードデッサンモデルとして撮ってもらえることを喜んで、安易にそのオファーを受けてしまうことは女優生命を縮めることにもなりかねないのです。