過去に死亡事件も・・・妊婦ものAVの世界
AVのジャンルには実に多種多様なAVが存在します。
その中の一つに「妊婦もの」があります。
「妊婦もの」AVの世界とは、どのようなものなのでしょう。
妊婦ものAVの世界
AVのジャンルには実に多種多様なAVが存在します。
中には世間の大部分が眉をひそめてしまうようなジャンルがあるのも事実です。
ハードSM、スカトロ、獣姦・・・色々なものが思い浮かべられますが、その中の一つに「妊婦もの」があります。
妊婦ものAVとは臨月間近の女性をキャスティングしたAVです。
一部のマニアの需要に応える形で確立されているジャンルであり、妊婦をキャスティングしていることから、単純な絡みだけで終わる作品はなく、多くは生ハメ、中出しのシーンを設けているのが特徴です。
これは、妊娠している女性に対して中出しをしたところで、一般のAV女優が同様の撮影をしたときに妊娠が危惧されることがないからです。
時には母乳を用いたプレイが撮影されることもあります。
レンタルビデオ店ではマニア向けの棚に陳列されていることからもわかる通り、マニア向けのAVです。
妊婦AVは、妊娠している女性が出演することで撮影されます。
AVに出演を希望する女性のうち、妊娠している女性はほとんどいないため、妊婦ものが撮影される機会は、メーカーにとっても希少なものです。
そのため、プロダクションに面接に来る女性が妊婦である場合には、プロダクション側としても妊婦AVをリリースしているメーカーに売り込むことが容易であります。
そのため、比較的簡単に登録することが可能です。
妊婦であるというだけで、多くの場合AVに簡単に出演することができるのです。
ルックスやスタイルが極端に悪い女性をのぞけば、出演は可能でしょう。
また、妊婦AVには特徴があります。
それは、面接を行ったその日のうちに撮影が組まれると言うことです。
なぜならば、妊婦AVに出演するためには臨月間近のお腹の大きな女性であるのが必須条件であり、その条件に適う期間がごく短期間に限定されるからです。
つまり、母乳や妊婦をテーマとした作品に出演できるのは期間限定であり、まさに「ナマモノ」なのです。
そのため、すべてのメーカーがそうであるとは言えませんが、面接に来たAV女優の体調に問題がない場合にはその日に撮影を組み、全ての撮影を終えてしまうことがよくあるのです。
このような手法は、メーカーにとっても効率よく撮影を行うことができ、妊婦側にとってもすぐに仕事をして報酬を手にできることから、メーカーと女優の両者にとって利益があります。
妊娠しながらAVに出演する女性というのは、それほど急な出費に迫られている、妊娠・出産に伴う医療費の負担が苦しいという理由からお金をすぐに稼ぎたいと思っているたことが多いからです。
ちなみに、一口に妊婦ものAVといっても、色々なものが存在します。
- 普際立った特徴がないごく普通の妊婦をキャスティングしている作品
- 顔立ちが非常に整った(普通のAVならば「美少女もの」で起用できそうな) 妊婦をキャスティングしている作品
- 顔立ちが幼い妊婦をキャスティングしているロリ系の作品
- 熟女の妊婦をキャスティングしてる熟女ものの作品
- 外人の妊婦をキャスティングしている作品
など、同じ妊婦ものAVでも様々なAVが存在するのです。
妊婦AVを考察する際に注目すべきは美少女系です。
「美少女+妊婦」のAVに出演しているAV女優はルックスのクオリティが比較的高いものの、クオリティが極めて高い女性はなかなかいません。
そのため、(妊婦ではなく)普通のAV女優として活動するならば、「可愛い素人」という触れ込みで企画女優として活動するのが関の山でしょう。
しかし、妊婦という要素が加われば一部の妊婦マニアから「とてもかわいい女性が妊婦ものに出演している」と話題を集めるのです。
マタニティヌードは普通の時代
しかし、妊婦AVは時に批判の対象ともなります。
批判の声の主たるものは「妊娠している女性がAVに出るなんてケシカラン!」というものです。
上記の美少女妊婦が妊婦出なかったならば、可愛い素人として扱われて批判も注目もされることがないのですが、妊婦という要素が加わった瞬間批判の対象となるいのです。
これはなぜなのでしょうか。
「妊娠してお腹が大きくなった姿は、人に見せるものではないから」という批判があるかもしれませんが、これは的外れでしょう。
なぜならば、最近の風潮として「妊娠している姿は美しい」とするのがあり、色々な芸能人が妊婦ヌードを雑誌で公開しているからです。
神田うのやhitomiがマタニティヌードをエロとは隔離された雑誌で公開したのは記憶に新しいでしょう。
また、芸能人ではなくとも、一般の女性が妊娠している姿を記念に残しておこうと、カメラマンの前で裸になって記念撮影をしているのです。
そのため、妊婦であるからといって「お腹が大きくなっている姿を人に見せるべきではない」という考えは時代遅れな考え方であると捉えることができます。
「妊娠している期間は人生においてごく短期間に限定されるため、その姿を記念写真として撮っておく」ことを推奨する考え方も少なくありません。
しかし、「妊娠している期間は人生においてごく短期間に限定されるため、その姿を記念にAVとして撮っておく」という考えを推奨する人はいません。
つまり、ヌードはよくてAVは駄目、カメラの前で裸になるのはいいが、カメラの前でセックスをするのは駄目と考えている人が多いのです。
しかし、これに明確な境界を設けて論じられることはほとんどありません。
妊婦AVと母体信仰
明確な境界を設けた意見の一つに、安全性の問題があります。
これはもっともな意見です。
つまり、妊娠中は激しい運動や衝撃を避けるべきとされていること、そして妊娠中の母体は免疫力が下がっており、細菌に感染したら大変だからセックスはするべきではないとする考えです。
男性が上に乗るような体位をするのは好ましくなく、女性が男性の上でゆっくりと腰を動かすような体位が良いとされています。
これは、母体と胎児に負担を掛けるべきではないという考えから、至極当然な批判です。
次に倫理的な観点からの批判があります。
つまり、AVに妊婦が出演して中出し撮影をするということは、お腹の胎児は父親でもない見ず知らずの男性の精液を浴びることであるとも捉えられす。
このことをおぞましいことであると感じる人は妊婦ものAVを批判しますが、これまた否定のしようがない意見です。
しかし、それ以上に大きいのは「母体信仰」でしょう。
母体信仰こそが「(細かい理由はともあれ)妊婦がAVに出るなんて許せない」という意見の根底にはあるのです。
母体信仰とは、「女性は命を宿して妊婦になったときに神聖さを帯びる」というものです。
中には「命を宿した女性は聖母になる」という、ちょっと良くわからない意見もあるほどです。
この考えをひも解いてみましょう。
たしかに、男女の交わりは性的興奮の材料としてAVにするのもある程度は許容できるものの、性行為は本来子供を宿すための行為であり、その一線を越えた瞬間からはエロとは隔離された見方をされることが多いのです。
生命という神秘的なものを宿した体を売り物にすることは、単に「オンナを売り物にする」こととは明らかな違いがあり、妊婦でありながらAVに出演することは「母性の冒涜である」と考えられているのです。
つまり、以前はヤリマンとして鳴らしていた女性であろうとも、母親になり命を宿した瞬間から子供に対する責任が生じ、オンナを卒業しなければならないという考え方が、男にも女にも深く根付いているのです。
このような考えは体系化された思想として学ぶ機会はありません。
しかし、誰もが自然と身につけている考え方であるため、おそらく「妊娠しているときにはセックスはするべきでない」という考えが遺伝子的に、生命の本能としてプログラミングされているのかもしれません。
だからこそ、妊婦ものAVは常に批判の対象になるのでしょう。
「Girl’s Channel」など多くの女性が目にする掲示板を見てみると、「妊婦のセックスに欲情する男がいるなんて信じられない」などの否定的な意見が大部分を占めているのです。
したがって、一般女性がAVに出演するのと、妊婦がAVに出演するのとでは大きな差があります。
一般女性の出演ならば「職業に貴賎なし」などの観点からいくらでも肯定することが可能ですが、その女性が妊婦であるならばどうしても声を大にしてそれを肯定し、「たとえ妊婦であろうとも、AVにはどんどん出るべきだ」とはなかなか言えるものではありません。
しかしながら、妊婦でありながら自由意思に基づいてAV出演を希望している女性がいる以上、それを否定するのもまた間違いであるという煩悶があります。
この議論に結論をだすのはなかなか難しいことでしょう。
したがって、ただ新しい命を危険にさらす可能性があること、一部の男性から需要があること、確かに妊婦がお金を稼ぐ手段の一つであることなどを受け止めつつ、「けっして無理はするべきではない」という考えに落ち着くのでしょう。
妊婦への危険
最後に、妊婦AVの危険性は決して無視できるものではありません。
なぜならば、妊婦AVに出演した女性が死亡したケースがあるからです。
これは2009年2月の事件であり、比較的有名な事件です。
事件の全貌は分からず死因も特定されているわけではありませんが、貸しスタジオで撮影をしていたAV女優が、撮影後にインタビューを受けていること気に意識を失ったといいます。
119番通報を行って搬送されるころにはすでに心肺停止の状態に陥っており、死亡が確認されました。
撮影は朝から行われ、通報が行われたのが16時半ですから、長時間にわたる撮影の最中に何らかの不調をきたしたものと思われます。
しかし、目立った外傷がなかったことから、SMなどのハードプレイは行われていなかったようです。
このことは、ハードなプレイをしなかった場合でも妊婦にとってはそれが負担となり、最悪の場合には死に至る危険があると言うことです。
妊婦ものAVに出演してみたいと思う女性は、この事件を重く受け止めて、何らかの事故が起きる危険性もきちんと認識したうえで出演するかどうかを決めるべきでしょう。