AV業界は給料が安い?
一般的に、AV女優は非常に給料がいいと思われています。
その根拠には1990年代に市場規模が膨らみ続け、またAV女優のなり手がいなかったために高給を出すほかなく、単体AV女優が1本の撮影で何百万円も稼いでいたときの印象があるのでしょう。
AV業界の給料ってどうなの?
AVのバブル期に人気を博したAV監督やメーカーの社長は何億円も稼いだケースがしばしば見られたため、AV女優はもとよりAV業界で働く人たちは基本的にたくさん稼いでいると思われているのです。
では、実際のところはどうなのでしょうか?
最近ではAVの市場規模の縮小には歯止めが利かず、またAV女優の数は多くなって高給を出す必要性がそれほどなくなっているといいます。
本稿では、AV業界で働く人々の給料を見て行くこととします。
AVメーカーの監督に聞いてみた!
AV業界の売上は右肩下がりの昨今、あるメーカーの監督に話を聞いてみると、AV業界のリアルな実情が浮かび上がってきました。
売上が下がれば、当然ながら製作にかける費用も下がってくることでしょう。その点について聞いてみました。
そりゃもう、ここ数年ずーっと下がってるよ。
単体女優の作品はまだ一定の水準を保ってるけど、企画ものやオムニバスものの製作費は安いね。
安いから撮影もかなり工夫してるよ。例えば女優さんを6人呼んだとするでしょ。
この6人分6本の撮影を一気にやっちゃうの。つまり大型スタジオを借りて、6人の監督が各部屋で同時進行で撮影していく。
1人の監督さんのところで1シーン撮り終えたら、メイクを直して部屋を交代するの。
そうやって女優さんに各部屋を回ってもらって、6本分の撮影をするんだ。
女優さんからは忙しすぎるって苦情もくるけどね。
この様な撮影手法での製作も行われているのです。
このことから分かる通り、AV女優の労働環境は過酷な物になっていますが、AV女優のギャラも年々下がっています。
これは、市場規模の縮小だけではなく、AV女優の数が増えたが原因となっています。
例えばこの6本同時撮影の手法だと1日で何本も取ることができるんだけど、企画女優ならそれだけやってギャラは5~10万円ってところだね。
企画単体女優でも、出演料は下げない代わりにアナルセックスを解禁してハードプレイを撮影させてもらったり。それで15~20万円が相場です。
あんまりキツイもんだから、体力のない女優さんだと現場で倒れちゃうこともあるよ。
このように非常に安い給料ではありますが、もとより専業で働いているのは単体女優や企画単体女優であり、企画女優のほとんどはアルバイトや副業として働いているため、この様な撮影を毎週末にこなせばそれなりに稼げるともいえます。
しかし、AV女優でこれだけ給料が下がっている(昔は企画女優でも1本あたり15万円を稼いでいた)ならば、スタッフの給料はどうなっているのでしょうか。
スタッフの給料は安いよ。独立してフリーで監督してる人ならまだしも、僕みたいな社員監督だと手取り20万円ちょっと。
大ヒットになったらボーナスで1万円ってこともあるけど、少ないよね。
フリーの監督ならメーカーから依頼されて撮影するごとに3万円前後がもらえるから、忙しい人ならまあまあ稼げるかな。
モザイク職人は延々とモザイクを付けていく忍耐力のいる仕事だけど、120分の作品で3万円。
パッケージデザイナーさんも3万円くらいだね。
機械が進化して撮影や編集はスピーディになったけど、給料が減ったからたくさん働くしかないという状況だよ。
このように、AV女優だけではなくAV業界のスタッフは薄給で働いているようです。
しかし、薄給で一生懸命働いたところで、その労働を尻目に違法アップロードされたAVを視聴してお金を払わないユーザーは増え続けており、今後も売り上げに伸び悩めば彼らの給料は減っていくことでしょう。
今はAVが売れない時代になったからねぇ。だって1000本も売れたらヒットって言われる時代だよ?
僕はフェチ系のメーカーで監督しているけどね、マイナージャンルだから200本売れれば合格ってレベル。
最近はダウンロード販売もあるけど、それほど儲けにはならないね。
だって、ダウンロード販売は配信サイト側が7割もっていっちゃうからね。