企画女優はキャラクターが命!
企画女優はキャラクターが命!
無数のAV女優の中で光るものが必要です。
無数のAV女優の中で光るものが必要
AV女優は全て、メーカー面接という面接の一形態を避けることができません。
特に企画女優は、単体女優のように数カ月先まで出演できる保証がありません。
そのため、来月の出演オファーを得るためには今月のうちに出演したいと思う本数にしたがってメーカーに営業面接に行かなければなりません。
営業面接の際にメーカーはプロダクションから宣材資料を受け取り、また面接シートに基づく質疑応答の末に自社でリリースする作品の女優をキャスティングしていきます。
当然のことながら、積極的に色々なメーカーに営業面接を行っているAV女優は、あまり営業面接に積極的ではない女優に比べて宣材資料がたくさんのメーカーに登録されることとなり、仕事依頼を受ける数は多くなります。
とはいえ、現在のAV業界はAV女優の数が非常に多くなっています。
現役で活動しているAV女優の数は末端の企画女優まで合わせると8千人とも1万人とも言われます。
メーカーはその膨大な数の企画女優の中から単体作品ならば一人、そうでない場合には数人のAV女優をキャスティングしていきます。
キャスティングされること自体がそう簡単なことではない中で、キャスティングされ続けるためには、その他大勢のAV女優の中に埋もれてしまわないための強いキャラクター性、特殊な技術を持っており、メーカー側が印象深いと捉える特徴を持っている必要があります。
容姿はあまり頼りにならない
プロダクションが用意してメーカーに渡す宣材資料は、写真と基本的なプロフィールだけが掲載されています。
そのため、アイドル級の飛び抜けたルックスを持っているとか、非常にバストが大きいなど抜群のプロポーション持っているなどの特徴がない限り、ほとんどの女優は似通った容姿としてとらえられてしまいます。
そのため、いくら自己評価が高く容姿だけで勝負しようと思っても、ほとんどの場合はその他大勢の女優の中に埋もれてしまうものです。
また、本当にルックスやスタイルが抜群に優れているならば、その女優はもとから単体女優として売り込んでいくことになります。
そのため、企画女優のほとんどは可愛いものの、ハイクオリティというにはイマイチ物足りない容姿をしているものです。
したがって、そのような(いつ埋もれても仕方がない)容姿を持っている企画女優が出演依頼を受けるためには強く印象に残る面接を行う必要があります。
メーカー面接の量と質は単体女優とは比べ物にならないくらい大切なものです。
元単体女優は好条件
最も、もともと単体女優として活動していた女優が、専属契約が切れて企画女優になった場合には事情が異なります。
単体女優として活動していた時にはメーカーが大々的に宣伝を行って最大限に知名度を高めることができています。
さらに単体女優として一度は活動していたと言うことは、ルックスやスタイルの良さが認められていたと言うことの証明とも捉えることができるからです。
そのため、単体女優として実績を残したAV女優は、企画女優になるとまず大手メーカー数社に面接を受けて仕事を開始します。
そのような女優に対しては、メーカーとしても優先的に良い条件で仕事を回してくれるため、企画女優になったばかりの頃は面接を受けたそばからたくさんの出演依頼をすぐにもらえることでしょう。
あるAV女優は単体女優として1年の活動を経て企画女優に転身しました。
この女優は、転身するにあたってプロダクションに色々な制約を課せられるかと思っていたのですが、全くそのようなことはありませんでした。
その女優は、当時のことを以下のように語ります。
だからこそ、単体女優から企画女優に転身した場合には、転身当初はそれほどキャラクターも意識する必要はないと言えます。
しかし、それもはじめのうちだけのことで、企画徐湯として作品に出演していくと、次第に意識の変化が出てきます。
面接の回数は増え、面接の際の売り込み方などを次第に意識してくるようになるのです。
これは、いくら元単体女優という肩書を持っていたとしても、いずれはそのことも忘れられるからです。
よほど人気が高い女優でない限りは、優先的に仕事を回してもらえることも少なくなります。
上記の女優にしても、最初に面接を受けたメーカーから永続的に仕事がもらえると言うことはありません。
自分が望む収入を得られるだけの出演を果たすためには、新規のメーカーにどんどん面接を受けていき、登録メーカー数を増やしておき、出演依頼を出してくれるメーカーを増やしておく必要があるのです。
有名でない企画女優は大変
元単体女優だからこそ、最初のうちは簡単に出演依頼が獲得できると言えます。
では、知名度が低く、世の中の誰もがその女優のモデル名を知らないような企画女優はどうでしょうか。
ちなみに、このような企画女優は把握不可能なほど多く、一説には1万人とも言われるほどです。
そのような女優は、優先的に仕事を回してもらえることなどまずあり得ないことで、必死に営業面接をこなしていく必要があります。
面接を受けたところで他の大勢の企画女優たちの中にすぐに埋もれてしまって出演依頼が貰えないことはザラにあります。
そのため、面接してしばらく経つと再度面接を受けるなどして積極的にアプローチしていくことによって、初めて出演依頼がもらえることとなります。
このような知名度の低い企画女優が出演する企画ものAVのギャラは低く、5~10万円程度と考えてよいでしょう。
それに、面接を受けたところで出演依頼がなかなか貰えない可能性もあります。
そのため、ある月は5社に面接を受け、そのうちの3社から出演依頼をもらい、1社当たりの平均ギャラが8万円だったとすれば、24万円のギャラが得られることとなります。
このように厳しい状況で活動するのが無名な企画女優であり、彼女たちは理想的な量と質の仕事をこなすために、作品の出演以外に面接を需要な業務の一つと見なしているのです。
また、当然ながら面接を受けることで報酬が得られることはなく、面接は完全に無償で行います。
極端な話をすれば、月に10日を掛けて10社に面接をうけても、それらのメーカーからひとつもオファーが得られなかったならば、ギャラは0円になります。
企画女優のスケジュールを見てみると、多くの企画女優は概ね毎月5日程度を面接に充てています。
単体女優から企画女優へと転身した女優の場合、単体女優の時代には月のうちたった1日も面接を受けなくてよかったものが、企画女優になったとたん毎月5日程度を面接に割かなければならないのです。
AV女優の生活は大きく変化することを強いられます。
キャラクターの強化で仕事を得ていく
上にも書いた通り、企画女優は単体女優のそれとは比べ物にならないほど面接に大きな意義があります。
何しろ、未だ出演したことがないメーカーに面接に行った時には、そのメーカーの人が女優の過去の出演作品を見ていれば良いのですが、そううまくいくことはあまりありません。
ほとんどの場合でメーカーがAV女優をキャスティングする際に参考にするのは、面接の内容と宣材資料だけなのです。
つまり、面接こそが新規のメーカーに自分を売り込む唯一の機会となるのです。
だからこそ、面接ではいかに内容を充実させるかということが重要になってきます。
AV女優は面接の回数を重ねるごとに面接の要領を得ていき、自分なりの面接の方法を身につけることとなります。
この攻略法というべきものは固定的なものではなく、経験を積むにつれて女優の考え方にも影響を受けながらどんどん進化していくものです。
中でも特徴的な変化は、キャラクター性の強化とNG項目の解禁です。
企画女優はキャラクター性が重視されます。
これは企画女優に顕著な傾向で、単体女優にはキャラクター性がそれほど必要ではありません。
もちろん、単体女優の場合にもキャラクター性があって人気が出る女優もいないわけではありません。
どちらかといえばそのようなパンチの効いた女性よりは可愛らしい・初々しい女性であることの方が重視されます。
つまり、強い個性を以て一部から根強い支持を受けるよりは、万人受けする必要があるのです。
しかし、企画女優はキャラクターが重要です。
いうなれば、「この作品に使うならあの子しかないだろう」というようなイメージをもたれることこそがキャスティングに結びつくのです。
企画女優は、単体女優のようにメーカー側が手塩にかけて女優を作り上げるのではありません。
そのため、最初からキャラができていて、作品にマッチしてくれる女優である必要があるのです。
メーカー側のこのような考え方をAV女優は敏感に感じ取っています。
そのため、自分のこれまでの実績、容姿などから自分にはどのようなキャラクターが合っているのだろうかと考えます。
そして、自分のキャラクターを作り上げ、そのキャラクターで面接に挑むようになります。
単体女優ならば、VTRに出演する時には作り込まれた雰囲気のなかで演じているため、普段はノーメイクでラフなスタイルをしている女性が、VTRに出演する際には作り込んだメイクを施され、ドレスを着て華やかに出演していることが多いものです。
しかし、企画女優は完全な休日を除いてはいかなるときにも自分のキャラクターを崩すわけにはいきません。
面接のときだけではなく、インタビューを受ける時や撮影に向かう時など、業界の人に接する時には自分のキャラクターが伝わりやすいように立ち居振る舞いや服装には常に気を使っています。
極端な話、単体女優がAV女優であることを他にアピールする必要があるのは、AV撮影やパッケージ撮影の時だけ、つまりカメラを向けられている時だけです。
しかし、企画女優の場合はカメラが向いていない時でもAV女優であることをアピールする必要があると言うことです。
面接に行く時、監督と打ち合わせを行う時など、撮影以外の場面でも自分のAV女優としてのキャラクターを意識して振る舞う必要があります。
そうしなければメーカーにキャラクターを認識してもらうことができないため、なかなか良い仕事を回してもらうことができないのです。
それに、単体女優に比べて出演本数も増えるため、自然にキャラクターを意識して過ごす時間は増えていきます。
彼女たちはより良い条件でたくさんの仕事を増やして活動していくためにも、多くの面接を受け、キャラクターを強調して過ごす時間がどんどん増えていきます。
企画女優といっても色々あってピンからキリまであります。
1本数万円でオムニバスなんかに出演するのも企画女優だし、1本数十万円で単体作品に出演するのも企画女優です。
マネージャーからは『なるべくいいのに出してくれるメーカーだけ面接にいくよ』って言われて、その月は4つのメーカーに面接に行きました。
この時も面接の時にはこうするべきっていうことは言われませんでした。
むしろ、単体として実績があるんだから、やりたくないことがあれば全部伝えていいからって言われましたね。
その時に面接に行った4社からたくさん出演依頼が来たので、その後数カ月はそのメーカーだけで何本も仕事をしていました。