AVや風俗は誰でも働ける仕事ではなくなった、二極化の現実
AV嬢や風俗嬢が「ワケあり」の時代はとっくの昔に終わっています。
今は、なりたくてなっている人が活躍している世界です。
イヤイヤやっている人はまったく稼げません。
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誰もが風俗業界に行っている現代
女性の代表的な職業の一つに、AV女優や風俗業と言った「裸になる仕事」があります。
これは男性には務まるものではなく、女性特有の働き方であり、ある意味最終手段としてとらえられています。
裏社会を描いた漫画などでは、借金の返済に困った女性を風俗業界で働かせるような描写が良く見られることから、風俗業にダーティなイメージを抱いている人も多いことでしょう。
そして、経済的に困窮した女性が、止むを得ず体を売っているのだと思っている人もいるかもしれません。
たしかに、一昔前はそうでした。
多くの人が体を売ることを軽蔑し、自ら望んでそれらの業界で働く人は少なかったのです。
しかし、今や社会が性に対して寛大になったことで、性風俗産業に嫌悪感を抱く人が少なくなり、自ら望んで風俗業に従事する女性が多くなりました。
また、不景気な時代には困窮した女性たちが風俗業に流れるものですが、そのことも確実に影響しているでしょう。
働いても働いても生活が苦しいワーキングプアの女性が増加し、それらの女性が稼ぐ手段として裸になることを選んでいるのです。
志願する人が増えれば、その業界のレベルは高まるものです。
AV女優も風俗嬢も、いまや非常にクオリティが高くなっています。
これらの業界で働く女性は30万人以上であるとされており、間違いなく一大産業として地位を確立しています。
レベルが高くなったと言うことは、そこで働くための条件は昔よりハードルがあがったと言うことですが、どの程度なのでしょうか。
今も誰でも稼げる業界なのか、どのような女性が多く働いているのか、求められるレベルはどれくらいなのか、成功するためには何が大切なのだろうか、興味は尽きません。
ここでは主に、AV女優や風俗嬢のレベルがいかにあがったかと言うことを中心に見ていきましょう。
性風俗産業がセーフティネットではなくなった
まず、結論を簡単に述べると、今やAV女優や風俗嬢で働くと言うのは非常に狭き門になっていると言うことです。
風俗で働く女性は腹をくくって裸になる決意をし、非常に辛い思いをしながら性的サービスを行っているという風潮はすでに過去のものであり、どこにでもいる一般女性がポジティブに働いています。
従事する女性は貧困にあえいだ女性ばかりではなく、高学歴な女性や家族持ちの女性等、実に様々です。
みずから望んでその世界に入って来るからこそポジティブに働けるのであり、そのような女性が増えた今、望めば誰もが働ける業界ではなくなっています。
昔は働き手が少なかったため、多少ルックスやスタイルが悪い女性でも働くことができたものですが、今はポジティブな気持ちで多数の女性が応募してくるため、その中からルックスやスタイルに優れている女性を業界側が選ぶことができるのです。
そのため、ルックスやスタイルのクオリティは非常に高くなっており、しかもネガティブな女性をわざわざ採用する必要はなくなりました。
つまり、昔はイヤイヤながらでもとりあえず脱げば稼げたためセーフティネットとして機能していましたが、今やセーフティネットとしては機能しなくなっています。
著しい二極化が起こっている
また、著しい二極化が起こっていることも問題ととらえてよいでしょう。
AV女優にしろ風俗嬢にしろ、ルックスとスタイルが優れており、過激なプレイに対応することが可能であり、AV女優ならば演技力が優れており、風俗嬢ならばコミュニケーション能力が高ければ、月収100万円を越えることもあります。
AVの単体女優は月に1本の撮影で100万円くらいの収入を得ることができます。
エリート風俗嬢は指名を取ってたくさん働き、100万円以上を軽く稼いでいる人もいます。
しかし、これらはごく一握りの女性です。
業界におけるほんの数%の女性だけがそのような成功を手にすることができ、AV女優ならばさらに門はせまく、月に100万円も稼げるのは1%未満でしょう。
以前ならば、AV女優にはクラスの平均レベルのルックスを持っていれば、色々な作品に出演してコンスタントに稼ぐことができました。風俗嬢にしても同様です。
しかし、今やクラスの平均レベルのルックスでは活躍の場が与えられず、採用されることさえも難しくなっています。
志願者が多くなったことで競争率があがり、働くことが難しくなっているのです。
仮にAVモデルプロダクションに所属しても出演の機会が得られず、専属で働くことは難しいAV女優が少なくありません。
風俗嬢にしても、普通のルックスでは激安風俗に所属するくらいが関の山で、毎月20万円くらいを稼ぐことが多いでしょう。
誰でも働けなくなった大きな理由
性風俗産業に従事する女性が増えた理由は、大きなものが2つ考えられます。
上記でも少し触れましたが、一つは女性が性に対して抱く意識が変化したことであり、もう一つは貧困が深刻化したことです。
このことをくわしく見てみましょう。
性産業に従事する人がポジティブになった経緯
自分の性を売る行為に対して抵抗がない女性が増えたのは2000年あたりからであると言われます。
つまり、1980年代生まれが20歳になったあたりからです。
2000年代からはこの流れは勢いを増すばかりであり、10代の若い女性から40代の熟女世代に至るまで、多くの女性にその意識が浸透していきました。
この流れによって、女性たちは性をポジティブに捉えるようになりました。
思えば、肉食女子などという言葉が生まれ、イケメンを喰いまくる女性が登場したのもごく最近のことです。
この流れを明確化させた決定的な事件は、2008年のリーマンショックでしょう。
雇用体制は崩壊し、多数の貧困層が生み出されました。
90年代までは性を売ると言う行為は転落した女性の象徴とも捉えられており、誰もがそのようになりたくないと思ったものですが、凄まじい不況にさらされることで、そのような意識にこだわっている場合ではなくなったのです。
このような意識の変化によって、ポジティブな意見が生まれました。
「AV女優や風俗嬢として働くことで、男性が自分のルックスやスタイル、技術に対してお金を支払っているのだ。性風俗産業に従事する女性は、だれにも頼らずに生きているのであって、貧困にあえいでいる女性よりも勝っている」
という意識が現れたのです。
意識の変化は行動にも変化を及ぼすものです。
昔は確かに半ば騙されるようにしてAV女優になったり、やむにやまれぬ事情から風俗嬢になったものですが、今やインターネットの求人サイトで自ら応募する、友人に紹介してもらう、スカウトに気軽に応じるなどして、前向きな気持ちで性風俗業界に入っています。
その結果、需要と供給のバランスが崩れて、著しいクオリティの向上と二極化を生みだしました。
ともかく、性産業で働く女性たちがポジティブに働いていることは間違いのないことです。