AV女優のキャリアは「有利・不利・無害」その後の3パターン
AV女優のキャリア、つまり「元AV女優」というキャリアは、AVを引退した後の人生にどのような影響を与えるのでしょうか。
AV女優のキャリアは、「キャリアが有利に働く場合」「キャリアが影響も及ぼさない場合」「キャリアが不利に働く場合」の3通りがあります。
それぞれの場合を見ていきましょう。
キャリアが有利に働く場合
AV女優として働くと言うことは、自分の全てをさらして仕事をすることであり、引退後は生きていけないのではないかというような錯覚をするのも無理はありません。
しかし、もともとAV女優になれるだけのルックスとスタイルを持っており、男を喜ばせるツボをしっかりと押さえており、性欲は旺盛であるという特性を活かし、AV女優のキャリアを有利に活かして第二の人生を歩んでいるケースが非常に多いです。
AV女優全体のうち半分以上は、AVを引退した後は、元AV女優という肩書でキャバクラや性風俗に流れ、高収入を得られる環境で第二の人生をスタートさせます。
特に、人気AV女優である過去を持っていれば、高級風俗に勤務することができ、一般の風俗店では考えられないほどのけた外れのギャラを稼ぐこともできます。
実際に、風俗店のホームページを見てみると、「元AV女優在籍!」などのふれこみを目にすることはよくあることです。
また、一部の女性は及川奈央に代表されるように元AV女優ということを隠さずにマルチタレントに転身する場合もありますし、小室友里や峰なゆかのようにAVライターに転身することもあります。
小室友里などは特に第二の人生を成功させている存在です。
小室友里は90年代後半のトップ女優であり、10万本のセールスを記録する作品も出しています。
AV女優としての活動期間は短かったものの、AVを卒業後も小室友里の名前のままで雑誌への寄稿、歌手活動、舞台出演などをこなしています。
とくに引退後間もないころはライターとして20万円くらいの月収を稼ぎ、安定した暮らしを獲得しました。
さらに、幸せな結婚生活も送っています。
これは、小室友里が元AV女優であったからこそアダルト関連の文章多数手がけることができたのであり、キャリアが有利に働いた顕著な例です。
この他、AV女優として働いていたときのコネを利用して、AV業界にもぐりこんでしまうこともあります。
AV業界はAV女優に対して積極的に採用しています。
例えばAVメーカーの広報やAD、ヘアメイク、プロダクションのマネージャー等であり、これには理由があります。
広報に元人気AV女優を据えれば宣伝効果は抜群です。
ヘアメイクになれば男子禁制のメイクルームで女同士の話しやすさからAV女優の不満や愚痴を聞き、それを監督に伝えることで撮影を円滑にすることができます。
プロダクションのマネージャーになれば、同じくAV女優を経験したことのあることから、女優の感情の機微をよく汲んでうまくさばくことができます。
このような理由で、元AV女優はやる気さえあればAV業界で重宝されます。
ちなみに、このような場合にはAV女優時代の名前をそのまま使うことも多いです。
AV女優として活躍して名前を売ることができた女性にとって、AV女優時代の名前には価値があるからです。
もしそのままのままで風俗店に勤務すれば、客の指名が入ることも多く、付加価値が得やすいのです。
稼ぎにして、一般の風俗嬢の2~3倍の価格がついていることも珍しいことではなく、このようにキャリアを有利に働かせることができれば、その後の人生もしばらくは安定させることができます。
(最も、引退後も体を売る道を選んだ場合には、加齢や体調によって体を売れなくなった後の人生は悲惨なものになることが非常に多いことも知っておくべきでしょう)。
キャリアが影響を及ぼさない場合
AV引退後の人生において、一般社会に戻ってごく普通の生活を送ろうと思っているならば、キャリアは何の影響も及ぼさない場合が多いです。
引退後、もともと性を売ることを不本意に感じていたり、いつまでもそうしてはいられないのだからという意識がある場合には、AV女優を引退してからは裸になることから足を洗う女性も多いです。
このタイプの女性は一般女性に意識が近いため、AV女優をしているのは一時期だけのことであると認識しており、きちんと貯金をしていることがほとんどです。
したがって、第二の人生になると、AV女優時代に貯めたお金を使って第二の人生を歩みます。
就職のために看護学校に通ったり、ヘアメイクの専門学校に通ったり、なにか手に職をつけようと言う意識が強くあります。
また、資格は取得せずに中途採用の就職口を探すこともあります。
一般企業に就職しにくいように感じることもあるかもしれませんが、それは決して元AV女優であったから就職しにくいのではなく、あくまでも不景気であるから就職しにくいのであり、「元AV女優」という肩書があるばかりに「やはり元AV女優だから就職できないのではないか」と思ってしまうだけです。
飲食業や介護士や看護師など、慢性的に人材不足に陥っているような職業であれば、難なく就職できるケースも多いはずです。
AV女優としてのキャリアが何の影響も及ぼさないということに疑い深い人と言うのは、
「AV女優として働けば一生映像がのこるのだから、誰から見られているかわからない、一生後悔するに違いない」
という思いがその後の人生をめちゃくちゃにするかのように錯覚させているのです。
確かにこの思いは完全に間違っているとはいえませんが、AV女優としてのキャリアがその後の人生において決定的な足かせになっているというケースはごく稀なのです。
単体女優としてデビューして名前が売れた人はそれをプラスに転じることができますし、企画単体女優や企画女優としてそこそこに働いたAV女優ならば、毎年1万本以上リリースされるAV業界においてバレる可能性は低いので、自分だけの秘密にしておけばいいのです。
やり直しはいくらでも聞きます。
それでも、過去にAV女優をやっていたことがインターネット上の動画や画像からバレる事が絶対にないというわけではなく、稀にバレてしまって人間関係がおかしくなり職場にいられなくなると言うケースもあるかもしれません。
しかし、それは運が悪かったとしか言いようのないことなのです。
また、結婚に関してもそれほど問題にはなりません。
企画女優として細々と出演していたならば、引退後に彼氏や夫に対して隠し続けることができます。
もし隠しきれないほど有名になっていたとしても、男性は意外にそれを気にしない人が多いのです。
いくら過去にAv女優の経験があったとしても、ルックスとスタイルがよく、自分を喜ばせるテクニックを持っており、愛し合うことができているならば、過去のAV経験などは気にしないという人が多いものです。
実際に、上述の小室友里の場合にも、結婚の際には相手の男性は小室がAV女優だったことを知っていました。
しかし、過去のことは気にしないとし、「今後脱ぐ仕事をしないこと」を条件として結婚したのです。
このような男性は世の中にいくらでもいます。
「元AV女優と結婚なんて考えられない」などとすかしている男性は相手にせず、自分の過去を気にしないという男性を探せばよいだけなのです。
キャリアが不利に働く場合
AV女優としてのキャリアがその後の人生において決定的な足かせになっていると言うケースはごく稀であると、上に述べました。
ということは、特別な場合においてキャリアが不利に働くこともあるのです。
それは、これも上記のことですが、AV女優である過去を隠して働いていたとき、なにかをきっかけに自分の過去が職場に知られてしまい、辞めざるを得なくなると言うケースです。
AV女優としての過去を隠して働いている場合、最も問題となるのがある程度社会的地位を認められる職業の場合です。
分かりやすい例では、学生時代に企画女優としてAV女優をやったことがある女性が、大学卒業とともにAVを引退して教師になったとき、もしAV女優だった過去がバレてしまえば教師を辞めなければならなくなるでしょう。
また、このようなことはスキャンダルとして騒がれ、マスコミは面白がって突っつきまわすでしょうし、保護者からも大ブーイングを受けてみじめな思いをすることになることが考えられます。
このように、社会的地位を認められている職業の人が過去にAV女優をやっていると知れると、人の不幸を食い物にするマスコミや、人を叩くことで快感を覚える人たちがネットなどを駆使してバッシングを行うという流れが生まれます。
「自分の恥ずかしい過去をかくして、よくも社会的地位を獲得してくれたな」
という、ひがみを含む主張で叩きまくるのです。
このように、面白半分に叩いてその地位から引きずりおろすと言う残酷な行為が平然と行われることもあります。
実際に先日、元AV女優が日経の記者をしていたと言うことを週刊文春がリークしたことで大きな話題を呼びました。
その女性は退職を余儀なくされたのですが、このように、違法ではなくとも会社としてはあまり歓迎できない経歴を持っている人が社員になっているとき、会社は残酷な処分を下すこともあるのです。
この記者は慶応大学を卒業後、東大の大学院に進学して日経新聞の記者を務め、さらに「AV女優の社会学」という本まで出版した才女です。
AV女優というと普通は学歴がない女性のように思われがちであることから、日経という名門とも言える会社にAV女優が所属していることが話題を呼んだのでしょう。
この女性は、AVに出演していた過去を認め、さらに退職とAVは関係ないとしていますが、これには疑問も残ります。
確かに彼女は日経を退職後ライターとしての道が開けているようなので、もとからこのステップアップを望んでおり、日経からの退職をそれほど気にしていないとも考えられます。
しかし、日経としては未だに社会から白い目で見られることが多いAVという職業に従事していた女性が、経済部として記事を書くことを苦々しく思ったかも知れません。
「ヤリマンが偉そうに経済を語るんじゃないよ」
と、記事をまともに読まなくなる似非知識人も購読者のなかには相当数いることが考えられるからです。
このように、元AV女優というキャリアが第二の人生に不利に働くことも、従事する職種によっては十分に考えられます。
したがって、AV女優になる人は自分の人勢全般のキャリアデザインをきちんと構築し、その後のキャリアに悪影響を与える可能性がある場合にはAV女優になることはお勧めできません。