「AV女優のAKB化」この流れは誰にも止められない
今やAV女優は、独自の世界で活動しているのではなく、グラビアイドル同等、メディアへの露出機会を増やし、お茶の間に浸透してきています。
アイドル並みあるいはアイドル以上のルックスや人気を誇っているセクシーアイドルといわれるAV女優たちが非常に多く、彼女たちはAKB48が「会いにいけるアイドル」として人気を博したように、「会いにいけるセクシーアイドル」としてさまざまなイベントを開催しています。
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AV女優を表向きにしたのがセクシーアイドル
最近はAV女優が積極的にテレビに出演するなど、芸能活動が活発になっています。
その時、「AV女優の…」と紹介すると、AVを全く知らない子供から、「AV女優ってなぁに?」と聞かれるシチュエーションが想像されます。
その時さすがに、「AV女優とはね、人前でセックスを…」と正直に答えられる親御さんはいないでしょう。
それが、「セクシーアイドル」だったら、「セクシーなアイドルなのよ」と答えるだけで事足ります。
そのように、AV女優を表向きにし、よりメディアへの露出しやすくする目的で付けられた総称、それが、「セクシーアイドル」です。
深夜番組なら、「AV女優」で良いのでしょうが、出演の機会を増やすためにも、ゴールデンタイムへの進出を狙って、「セクシーアイドル」という名称を付けたプロダクション側の戦略とも言えます。
「セクシー女優」とも言われたりもします。
広い意味では、AV女優でない、セクシー系アイドルも含まれるようですが、基本的にはAV女優を指します。
厳密には、メディアへの露出がない、AV専門の女優はセクシーアイドルとは言わないようで、AV女優でもよりアイドル路線が強い女優をセクシーアイドルと呼んでいるようです。
今やAV女優は、独自の世界で活動しているのではなく、グラビアイドル同等、メディアへの露出機会を増やし、お茶の間に浸透してきています。
その流れで必然と生まれた造語なのです。
アイドル顔負けのセクシーアイドルたち
アイドルといえば、モーニング娘。やAKB48を思い浮かべる人が多いでしょう。
彼女たちは非常に優れたルックスや愛嬌をもっており、それを目当てに多くのファンが彼女たちを応援しています。
しかし、最近のAV女優たちも負けてはいません。
最近のAV女優の中にはアイドル並みあるいはアイドル以上のルックスや人気を誇っているセクシーアイドルといわれるAV女優たちが非常に多く、彼女たちはAKB48が「会いにいけるアイドル」として人気を博したように、「会いにいけるセクシーアイドル」としてさまざまなイベントを開催しています。
この流れができる前は、DVDの発売記念として小規模なイベントが開催されるくらいのものでしたが、最近のイベントは大規模なものも多く、100人以上ものファンが集まってトークイベントや撮影会が行われています。
今のAV業界で名乗りを上げるためには、このようなアイドル的なファンサービスも積極的に行わなければなりません。
かつてのAV女優に求められていたものはルックス、スタイル、エロさのみでしたが、最近はイベントでファンを楽しませる技術も要求されるようになっており、映像を通してのみのキャラクターでは通用しなくなっているのです。
イベントの模様
では、それらのイベントとは具体的にどのようなものなのでしょうか。
これを知ることで、セクシーアイドルのあり方が見えてくると思います。
たとえば2013年の12月、AVプロダクションのマークスグループに所属する人気女優たちが参加して開催されたクリスマスイベントの様子に、それがよく現れています。
このイベントはイベント会場のみのものではなく、ニコニコ動画と連携して行われたため、インターネットを通じてニコニコ生放送でも放送されました。
ネット時代のAV女優の姿がよく現れたイベントでもありました。
このイベントではアダルトメディア研究家の安田理央さんがMCをつとめ、白木優子さん、一条綺美香さん、湊莉久さん、有村千佳さん、篠田ゆうさん、初美沙希さんなどが参加しました。
序盤で行われたのは、MCの安田さんによる一条綺美香さんへの公開面接です。
安田さんがいろいろな質問をする様子がスクリーンに映され、会場は盛り上がります。
質問は盛り上がる要素たっぷりの「性感帯は?」などというオーソドックスな質問から始まり、着衣のままで騎乗位の披露なども行われます。
安田さんがハンディカメラを持っているため、スクリーンに映し出される映像はハメ撮りさながらのものです。
このほか、オナニーに関する質問なども行われ、それに一条さんが答えるなどの質疑応答が行われました。
このほか、イベントでは恒例のトークコーナーも設けられています。
トークコーナーは控えめな内容に始まって後半ではどんどん過激な内容のトークが繰り広げられていきます。
とくに、篠田ゆうさんと初美沙希さんが登場してからは彼女たちの出演作品を上映しながらトークをするコーナーもあり、このときあえぎ声が大音量で会場内に流れると彼女たちは非常に恥ずかしがります。
このコーナーは後の反省を見ても非常に好評でした。
AV女優たちは映像の中では仕事と割り切っているためほとんど恥ずかしがる姿を見せないものですが、イベント会場となると事情は違います。
彼女たちが本当に恥ずかしがる姿をファンや視聴者はみることができ、そこに彼女たちの新たな魅力を見出したり、テンションが上がった人も多かったことでしょう。
このほかにも、有村千佳さんがハンディカメラを持って、出演者たちの胸や尻を映し出すコーナーなども設けられており、テンションが上がった彼女たちはMCが思わずストップをかけるほどエスカレートしていきました。
このような姿もまたAV女優の魅力を再認識させるもので、ファンや視聴者たちがAV女優に対して抱いている「AV女優はエロい」という認識が「自分が好きなあの女優もやっぱりエロかった」という確信に変わったことでしょう。
作品の女優と素の女優のギャップ
セクシーアイドルたちのイベントの最大の醍醐味は、やはり作品で見る彼女たちと、イベントで見るリアルな彼女たちの顔のギャップにあります。
たとえば、このイベントに出演した人気熟女女優の白木優子さんなどはとくにそうです。
映像の中での白木さんは、どこか影のあるイメージを抱かれることもある女優だったのですが、イベントでは周囲の若いAV女優たちに慕われ、彼女たちのスカートをめくるなどの無邪気なほどに絡む姿は、彼女の新たな魅力を見せてくれました。
また、お酒を飲みながらイベントに出演した白木さんが、お酒によって白い肌を高潮させながら、エロい発言を行う姿は、彼女がAVの中で見せていたセクシーさを越えるものがありました。
AV女優の中にはツイッターやブログなどの媒体を通じてプライベートな一面を公開している女優が少なくありませんが、これらの魅力は作品の中の彼女たちと現実の彼女たちのギャップを好印象へと昇華させる意図があります。
イベントなどでは彼女たちの素を目の前で見ることができるのですから、その魅力は押して知るべしです。
AV女優たちにも、このような形でいい意味でファンとの交流をしていかなければならないようになってきているのです。
ネットでのコミュニケーションが重要
この流れについて、イベントの出演者たちは前向きにとらえているようです。
有村千佳さんはツイッターでファンからのツイートがあった時には返信できるように心がけており、ツイッターで交流したファンがイベントに来た時、「ああ、この人がツイッターで交流したあの人か」とツイッターのアカウントと顔が一致したときに大きな親近感を感じ、それを喜びとしています。
湊莉久さんも、アダルトな部分はAV作品の中で見てもらい、素の部分はSNSやイベントによって知ってもらいたいと思っています。
ブログを通じて趣味などを紹介することもありますが、湊さんが趣味について書く際に洋楽のロックが好きと書くことで、それまでは接点がなかったロック好きの人がファンになってくれることもあったといいます。
そのようになれば、新規のファンの獲得につながって女優にメリットがあり、ファンもより親近感を抱いていっそうAVを楽しむことができるようになります。
初美沙希さんも、イベントで歌を歌った際に本当のアイドルのようにファンたちからサイリウムをふってもらったことがあり、そのようなことから生まれた一体感に感動したことがあるそうです。
このほか、イベントの楽しみの一つが撮影会です。
白木優子さんは熟女系AV女優であるため、人妻や熟女として撮影することがほとんどなのですが、撮影会の時にファンサービスとして体操着を来た時、ファンからよい反応がえられて嬉しく思ったと語っています。
また、一条綺美香さんも撮影会で着物を着ることが多く、着物が好きな自分と自分の着物姿をファンに見てもらい、素の部分を知ってもらえることに喜びを感じています。
アイドル的要素が必須になった
以上のように、今やAV女優はセクシーアイドルと言われるアイドルとしての要素を多分に持っており、会えるアイドルのようにイベントを行うことが大切な仕事の一環となっています。
ファンとしてもAV女優に会いコミュニケーションをとれることは嬉しいことです。
それだけに、素の部分が魅力的な女優が人気を獲得しやすくなっています。
素の部分が魅力的でないばかりにイベントには積極的でなければ、ファンと交流する機会はなくなり、映像では伝えられない魅力を伝えることはできなくなります。
そのような女優は、今後はトップに上り詰めるときに苦労を強いられるかもしれません。
素のキャラがいい女優がファンに支持されるようになってきているのです。
以前は、AV女優といえば作品を通じて得られたイメージでしか捉えられていませんでした。
したがって、作品の中で自分のイメージに合うキャラを演じる女性も非常に多かったものです。
しかし、今ではブログやツイッターによって素の部分を見せていかなければならないため、キャラを演じている女優はいつか仮面が剥がれてしまい、キャラ作りが難しくなります。
実際、このクリスマスイベントが大盛況であったように、このようなイベントで素の魅力を発揮できる女優にファンがつくようになってきています。
そのため、これからの女優は、セクシーアイドルとしての自覚をもち、作品以外の場所からファンにアピールをし、コミュニケーションをとっていくスキルが求められるようになっています。
つまり、ルックス、スタイル、色気などといった従来の要素はもちろん持ちつつ、さらにイベントやネットを通じてコミュニケーションをとる能力、つまりアイドル的なスキルも持っている女優出なければ、生き抜くことが難しくなっているのです。