AV女優になるのは簡単?難しい?どうなんだろう
AVでは、毎日のように新作がリリースされていて、そこに出演するAV女優たちも、毎日のように新人がデビューしています。
なぜ彼女たちはAV女優になることを選んだのでしょうか。
そんな中でも、一番メジャーで一般人にもよく知られている「スカウト」という方法を取り上げて、一人のAV女優がデビューするまでの経緯を追ってみることとします。
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AV女優と一般社会の壁は薄い
AVでは、毎日のように新作がリリースされています。
1ヶ月間に発売されるタイトルだけでも、200タイトルはくだらないのが現状です。
そして、そこに出演するAV女優たちも、毎日のように新人がデビューしています。
なぜ彼女たちはAV女優になることを選んだのでしょうか。
その理由は「お金が欲しかった」「有名になりたい」「興味が合った」
など様々ですが、一つだけ言えることは、AV女優を希望する女性には、非常に大きな受け口があるという事実です。
言い換えれば、本人さえアダルトビデオ業界に飛び込む勇気があれば、簡単になれると言うことです。
そして、AV女優になるための方法はいくらでも転がっています。
風俗嬢やキャバクラ嬢からの転職もあれば、女性自らAVの製作会社に出演を希望する等、アプローチの方法は様々です。
そんな中でも、一番メジャーで一般人にもよく知られている「スカウト」という方法を取り上げて、一人のAV女優がデビューするまでの経緯を追ってみることとします。
スカウトでデビューするAV女優は多い
よく繁華街ではスカウトマンと名乗る男性が片っ端から女性に声をかけている姿を見かけますが、この男性全てがAVのスカウトと言うわけではありません。
化粧品のキャッチセールスだったり、キャバクラのスカウトマンやホストである場合もあります。
その競争率の非常に高いスカウトマンの群れに交じって未来のAV女優を探しだすのが、いかに難しいことかは想像に難くありません。
しかし、現実に毎月100人以上デビューすると言われるAV女優の多くが、こうしたスカウトをきっかけとしてAVに出演するのもまた確かな事実です。
もちろん、女性の顔、つまりルックスに応じてスカウトマンは声をかけていくわけですが、可愛くてAVに出演してくれる女性がたくさんいるわけもありません。
しかし、そこを口説き落とすスカウトマンたちは、まさにプロの話術を持っています。
中にはAVには出なくてもヌードモデルならと考える女性もいれば、まったく聞く耳を持たない女性まで様々です。
しかし、いくらうまい事いったとしても、はたして普通の女性がそうそう簡単に人前で裸になってくれるものでしょうか。
そんな疑問の答えを探すべく、一人の女の子をモデルに話を進めていきましょう。
水商売をするために上京してきた女の子
ここで紹介する一人のAV女優は、やはりスカウトマンに声をかけられたことがきっかけでAV業界に足を踏み入れました。
ルックスは人並みで、強いて目を引く部分があるとすれば胸が大きかったことくらいでしょう。
そんな彼女は生まれ育った田舎から東京に出てきて二年目の、普通の女の子でした。
彼女が人とちょっと違ったのは、東京に出てきた目的です。
と言うのも、東京に出てきてからの二年間、仕事は全て水商売でした。
田舎ではあり得ないような高い給料を稼げる場所、それがすなわち東京だったのです。
なぜ彼女がそんなにお金に執着しているのかは不明です。
しかし、水商売でおじさまたちを相手にし、ためには上客のおじさまと一晩をともにしながらも、貢がせるというスタイルを自分の中では「東京流」と思いこんでいたのかもしれません。
それゆえに、彼女も上京当時は自分がAV女優になる等、夢にも思っていませんでした。
スカウトマンに声をかけられるまでは。
スカウトマンとの会話は、
「今いくら稼いでいますか?」
という言葉で始まりました。
人一倍お金に執着のあった彼女にとっては、これほど興味深いテーマはありません。
今、水商売をしながら稼げる金額はよくても毎月40~50万円でした。
風邪をひいて休んだり、指名が減れば当然給料も下がります。
そして、何と言っても客に愛想を振りまくのも結構な重労働なのも確かでした。
もちろん、最初からAV女優という話をだすスカウトマンではありませんでしたが、最終的には
「AVに出ればこんなに稼げるよ。それも短期間で今の何倍もお金を手にできる」
という話をもちかけたわけです。
「モデル」という言葉
すこし話はそれますが、稼げる金額の話を持ち出す前に、もうひとつの口説き文句で彼らが使う言葉に「モデル」と言うものがあります。
どうしても「モデル」といわれると、真っ先に思い浮かべてしまうのは「ファッションモデル」の方です。
そのモデルというキーワードに反応した女性を説得する場合、モデルはいつのまにかグラビアモデルとなり、最終的にはヌードモデルにすり替わります。
そしてAV女優へとはなしが進んでいくことがほとんどです。
美容整形をしてAV女優に
さて、続きを話しましょう。
ここで、大半の女性は「AVなんて出るわけないじゃん」となるのですが、彼女の場合は「お金は欲しいけど、誰かにばれたらどうしよう」と考えました。
スカウトマンの立場からすれば、好感が得る女性をAVに引き込むのは簡単なことだといいます。
あくまでもAV出演を前提として、どうしたら世間や知り合いの目をごまかせるかと言う考え方をするのですから、ある条件さえ整えられれば本人は出演する意思があると言うことだからです。
そして、彼女が考えた末にとった行動は「美容整形」でした。
今でこそプチ整形という言葉で一般化してしまいましたが、彼女が行動に移したのは、本物の100万円以上かかる顔面の整形手術でした。
顔さえ替えてしまえば、知り合いにバレる可能性は非常に低くなります。
ましてや田舎から一人で出てきた彼女にとっては、好都合な事が多いのも確かでした。
普通に考えれば極端すぎる行動かもしれませんが、AV出演で稼げる大金が、その突拍子もない行動を起こさせてしまったと言うことです。
もちろん、整形することで人工的な美人を一人誕生させるのですから、出演する女性もメリットが多いです。
またAVを製作する立場としても可愛い子をAV女優としてデビューさせられます。
どちらにもデメリットのない関係が出来上がると言うわけです。
ここまで話が進んでしまえば、あとは契約、撮影、販売まではとんとん拍子に進んでいきます。
中には契約の直前で尻ごみをしてしまって辞めていく女性もいますが、彼女はそういうタイプではありませんでした。
まずはAV出演で入るギャラを計算し、ローンで美容整形の手術を行ったのです。
そして、ごく普通の女の子だった彼女は整形によって誰が見ても可愛いと思えるルックスに変わりました。
その容姿を武器にして単体ものと呼ばれるAVに出演することが決定しました。
彼女が整形をした理由
AVは大きく二つに分けられます。
美人な女性や可愛い女性が主人公となって撮影されるものを単体といいます。
顔にモザイクがかかってしまうナンパものや、他の女優と大人数で製作されるもの等を企画モノと呼びます。
もちろん、単体モノと企画モノでは、その待遇にもギャラにも雲泥の差があります。
当然単体モノの女優の方がギャラは数倍~数十倍も高いのが普通です。
彼女が大金をかけて整形を受けたのも、このシステムを知っていたからでしょう。
整形をしてまでも出演するメリットは十分にあるのです。
AV女優になるための面接
まずはスカウトマンに声をかけられ、女性がAV女優になる決心をした場合、必ず事務所と契約を交わして専属のモデルとなります。
事務所はAV女優専門のところもあれば、いくつかの部署を持っており、ファッションモデル、グラビアモデル、AV女優など多くの女性と契約を結ぶ事務所まで様々です。
また、契約の前には面接もしっかりと行われます。
まず、AV女優として契約をする場合は、そのルックスと照らし合わせて単体か企画課を事務所側が決めることがほとんどです。
美人であったり可愛かったりすれば、ほぼ単体として売り出されることになります。
この面接の時点では女性もAV出演の意思は固まっているので、細かい決まりごとを話しあいで決定していきます。
例えば、AV撮影時におけるNG項目や売り出し方法がそれです。
- 本番はできるのか?
- 顔射はOKか?
- 売り出す時は一般誌に顔出しできるか?
- または専門誌のみの顔だしにするか?
- 一人の女性で何タイトルのAVを製作するか?
- SMはできるか?
このような内容をデビュー前にあらかじめ決めていくのが、最初の重要な作業となります。
ここで、一人のAV女優を使ってのAV製作のプランが構想されていきます。
デビュー後、人気AV女優ともなれば、そのタイトルは10本、20本と増えていくことも多々あります。
しかし、この人気有名女優になることができる女性はほんの一部分であり、ほとんどの女優は一本か二本の出演で引退してしまいます。
さらに、NG項目などの確認が終わったら、次は面接時にはヌードでポラロイド写真を管理資料用で撮影されることも多いです。
人前で全裸になることを拒むようであれば、スタッフが大勢いる中での撮影などはできるはずもありません。
こうして、徐々にAV女優としてのデビューが近づいてくるのです。
新人女優と事務所の間で交わされる契約はいくつかあります。
しかし、撮影したビデオの著作権、販売方法のほかに、撮影は特別な理由がない限り絶対にキャンセルしないというのが大まかな内容です。
この面接で演技力などが問われることはほとんどありません。
最終的な本人の意志確認という意味合いが強いのです。
本人さえ承諾すれば、今度は担当のマネージャーがつけられることとなります。
このあたりは芸能人と全く同じシステムで、撮影のスケジュールや女性との連絡を取る、いわば世話人と言ったところです。
契約内容
気になる具体的な契約内容ですが、まずは出演する最低本数が決められます。
それは一本の場合もあれば三本の場合もあり、AV女優としていくら稼ぎたいかで変わってきます。
実際、AVの撮影は平均一本で一日、長くても二日で終了することを考えれば、破格のギャラと言えます。
AV女優としての商品価値がそのままギャラとなります。
シビアないい方をすれば可愛ければ可愛いほど、美人であれば美人であるほど、その一本当たりのギャラは高額となります。
そして、逆もまたしかりで、新人は安いギャラから始めると言う常識はこの業界ではまったくの逆です。
新鮮味のある新人こそギャラは高いのが通常で、その後、年齢や人気、ルックスで上下することは珍しくありません。
ギャラの支払い方法
単体モノの女優としてデビューが決まると言うことは、それなりのギャラが発生するのは先ほどの話の通りですが、その支払い方法もケースバイケースです。
整形手術をした彼女の場合は、まず手付金として何割かを支払ってもらい、全ての撮影が終了した時点で全額支払いというパターンでした。
何らかの理由でまとまった金額が早急に必要な場合、例えば借金の返済など、事情によっては先払いすることもあります。
しかし、撮影を一回もしないまま出演料の全額を支払うというパターンはほぼないといっていいでしょう。
本契約へ
出演料の交渉でお互いが納得すれば、本契約に進んでいきます。
しっかりとした契約書を交わし、最初に決めたビデオ制作本数を撮影し終わるまではAV女優として仕事をこなさなければならなくなります。
ここからがAV女優としてのスタートです。
商品として売り出されるAVの撮影の初めとして、雑誌のグラビア撮影やインタビューなども、仕事の一環として入っています。
なので、現場撮影の他にも出版社やスタジオに出向くことも多いです。
こうしてAV撮影が終了してからも、しばらくは新人としてある程度の営業をこなすこともあります。
したがって、一般誌にも顔出しができ、さらに撮影本数をこなす単体モノ女優というパターンが一番稼げる方法ということになります。
一般誌を含む雑誌などへの露出をNGとした場合はギャラも下がってしまいます。
当初の面接から契約時に決まっていた出演本数を撮影し終わり、マスコミへの露出も一通り片付くと、あらためてその先の契約となります。
このまま引退するもよし、また新しいタイトルの撮影をするもよしなのです。
ここでは、今まで販売したAVの売れ行き、ファンの獲得などをトータルで考慮され、あらたに出演をする場合のギャラの交渉も可能となります。
まさにプロ野球の契約更新と同じことが行われるのです。
企画モノAV女優はつらい
このような流れで一人のAV女優が誕生してデビューするわけですが、単体モノ女優に対して企画モノのAV女優の場合はどうなのでしょうか。
正直なところ、ギャラは単体女優の十分の一にも満たないのが普通です。
マネージャーも複数の企画女優に対して一人と、その扱いは単体モノに出演する女優に比べてぐっとレベルが下がってしまいます。
スカウトから面接、契約、撮影までの流れはあまり変わらないものの、単体女優がNG項目を選択できる野に比べ、企画モノは撮影はもちろん、ハードな屋外ロケやSM、スカトロと仕事を選べないことも多々あります。
当然、出演するビデオの本数が最初から決まるようなことはありません。
仕事が入った場合のみマネージャーから連絡が入り、現場に出かけていくと言う、かなりシビアなスケジュールとなります。
ギャラは一回の撮影で2~3万円、高くても10万円いくことはあまりないという、決して稼げる仕事ではないのが企画モノの女優です。
シビアなAVの世界
AV女優として世の中に出てくる人数は毎月100名を越え、その中でも一般誌に登場するような有名女優になるのはほんの一握りです。
残りのほとんどは短期集中で稼いで引退してしまうか、またはバイト感覚で企画モノに出演しながら、他の仕事との掛け持ちで生活をしているというのが実情です。
確かにこれだけ大量にAVが製作されてレンタルビデオ店にならんでも、やはり普通の人から見ればアダルトビデオに出演することは、非日常的なものなのかもしれません。
しかし、その世界に足を踏み入れようとする女性たちは、それなりの覚悟と目的があってやってきます。
ここで紹介した、美容整形に踏み切った女性も、ビデオ出演することで大金を手にしかしたが、はたから見れば特別なのかもしれません。
しかし、彼女がわずか数日で100万円以上のお金を稼ぐことも、そのお金で整形を受けることも、決してこの業界では特別な事ではないのです。