元AV女優が語るAVの撮影現場とは?
AV女優を目指す女性が気になるものの一つに、「撮影現場ではどのような感じで撮影が行われているのだろうか?」というものです。
そんな疑問にお答えします。
元AV女優に撮影現場での話を聞いてみました。
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AVの撮影現場は常に世間の関心ごと
プロダクションに面接を受ける時に緊張し、宣材写真を撮る時にも緊張し、さらに始めての撮影の時には
「乱暴なプレイをされないだろうか?」、「監督やスタッフの期待に応えられるだろうか?」、「可愛く映れるだろうか?」など、色々な不安があることでしょう。
そのような不安を払しょくするためには、実際に撮影を行ったAV女優に撮影現場の様子や雰囲気を聞くのが一番です。
AVの撮影現場ではどのように撮影が行われているのか、ということは常に世間の関心ごとであるため、元AV女優や現役AV女優はよくインタビューの中で撮影現場について言及しています。
ここでは、彼女たちの発言を元に、AVの撮影現場の実態に迫っていきましょう。
AV女優の出演本数と撮影前日までの流れ
AV女優はプロダクションに所属すると、メーカーのオファーに応じてAVに出演します。
単体AV女優の場合には、メーカーと契約している期間中は、基本的に毎月1本のペースで撮影をこなしていくこととなります。
企画女優ならば、月の出演ペースはそれぞれの女優の裁量に任されることになります。
他に正業を持ちながら副業としてAV女優をしている企画女優ならば週末だけAV出演するケースが多いでしょう。
専業の企画単体女優ならば、人気AV女優になれば毎月20本も出演しているAV女優もいます。
兼業の企画女優の大学生などの場合には月に3本程度であり、専業の場合には月に5本程度が平均的な出演本数となります。
撮影に至るまでの流れには一定のものがあります。
まずはメーカーから出演依頼が来なければ話になりません。
出演依頼が来て、尚且つAV女優が受諾して始めて撮影が行われます。
そして監督面接を行い、作品の内容についての打ち合わせを行い、そのほか日程を調整すると、集合場所と時間はプロダクションを通じて連絡が行われます。
撮影内容を聞いて「自分には無理だ」と判断した場合にはもちろん断ることもできますが、詳しい脚本は早くとも撮影前日の夜に見ることとなります。
前もってFAXなどで脚本が送られてくることもあるのですが、そのような用意周到な撮影はあまりないと思ってよいでしょう。
ここまでが撮影前日までの流れとなります。
撮影当日の集合時間
撮影当日の流れを確認していきましょう。
AVの撮影は多くの場合2日を掛けて行い、短いものになると1日で全ての撮影を済ませる流れとなります。
そのため、撮影当日の集合は朝の8時や9時、あるいはもっと早い時間等に掛けられます。
AV女優の中には地方在住であり、撮影の時にだけ上京すると言うAV女優も少なくないです。
しかし、このような遠隔地に住んでいるAV女優は撮影前日に都内入りし、プロダクションのオフィスやビジネスホテルに宿泊し、翌朝の集合時間に対応できるように待機しておきます。
集合場所はスタジオではなく、一般的には新宿駅付近のビル前等になることが多いです。
これはAVの30年の歴史の中で変わることない伝統と言えるものです。
これらの場所に制作会社が大型車で待機しており、AV女優はもちろんのことメイク、照明、スチールカメラマン、AV男優などの撮影に携わるスタッフたちを拾います。
業界を通じて集合場所は新宿駅周辺のビル前と決まっており、さらに集合時間もそれほど大差ないため、何社もの大型車が同じようないでたち、同じような場所で待機しているのを見ることができます。
AV女優などの風俗関係者に対してだらしない印象を抱いている人が少なくありません。
しかし、昨今のAV女優には常識が求められるため、時間厳守で遅刻などは一般社会同様“ありえない事”として扱われます。
したがって、朝が弱いAV女優でも早朝の集合時間に遅れることは許されません。
スタジオってどこなの?
AV撮影が行われるスタジオは、普通の撮影ならば都内にあるスタジオをレンタルして行われるのが普通です。
しかし、一軒家を全て使う撮影や、バスや電車での痴漢もの、病院での看護師ものなどの特殊なシチュエーションでの撮影を行う場合には、都内はずれや埼玉県・千葉県といった場所のスタジオを借りて撮影することもあります。
ちなみに、AV撮影のスタジオというといかがわしいイメージを受けるかもしれませんが、これらの貸しスタジオはAV以外の色々な撮影でも使われています。
AVをよく見る人ならば、カラオケのムービーで登場するスタジオを見た時に「あっ!このスタジオAVでも観たことある!」となるかもしれませんね。
移動のための車は制作会社の大型車を用い、移動中の車内では脚本やスケジュールについての相談や雑談を行います。
めちゃイケなどのバラエティ番組ではロケバス内の模様が撮影されることがありますが、これのカメラが入っていない様子を想像すればよいでしょう。
車内で雑談すると言えば、新人AV女優は「移動中に何を話せばいいのだろう、緊張するなぁ」と思うでしょう。
しかし、新人AV女優に対しては車内でも撮影現場でもマネージャーが同行していることがほとんどであるため、あまり心配はいりません。
半年以上のキャリアを積んだ女優や、半年以内でも出演本数が多いAV女優の場合にはマネージャーの同行もなくなります。
撮影現場に同行するのは現場スタッフのみですが、このときにはすでにAV関係者たちがAV女優を大切に扱います。
色々と気遣ってくれると言うことが分かっているため、大抵問題ありません。
スタジオに到着! ~AV女優の準備の様子~
スタジオなどの撮影現場に到着したら、いきなり撮影が始まるわけではありません。
まずは撮影現場まで同行したメイクさんによって、メイクルームでメイクが行われます。
メイクルームはメイクをする部屋であるのと同時に、AV女優の控室でもあります。
撮影費用の関係で小規模なスタジオしか確保できなかった場合、あるいは作品のコンセプトによっては、控室でも撮影を行うことがあります。
しかし、基本的にはメイクルームは男子禁制の空間となります。
メイクさんがメイク道具を広げ、AV女優は鏡の前に座ってメイクを施されることとなります。
そして、撮影中以外はAV女優は控室であるメイクルームで待機し、メイクさんも同じ部屋で待機することとなります。
メイクさんは他の撮影スタッフに比べるとより多くの時間をAV女優と一緒に過ごすこととなります。
そのため、メイクさんがAV女優の食事の確保や体調の管理などの世話を行うことも多くなります。
また、AV女優は気心の知れたメイクさんに対しては撮影の際の不満などをこぼします。
そのため、監督の中にはメイクさんと積極的にコミュニケーションをとることによって、現場の不満や至らない点などをチェックする人もいます。
メイクの段取りは、撮影によって異なります。
事前に女優自身でメイクをしてくるように要求されることもあり、そのような場合には事前にメイクをしておく必要があります。
しかし、そのようなケースはイレギュラーなものであり、一般的には撮影当日にメイクさんからメイクとヘア・スタイリングなどを施されます。
この場合に面白いのが、新宿駅周辺の集合場所にはAV女優がスッピンで集まると言うことです。
このため、出演するAV女優を探してくるように指示された新人ADなどが、スッピンとメイク後の女優の顔があまりにも違うために女優を探すことができず、違う女性に声をかけてしまうことがあります。
このようなことも、“AVあるある”として知る人ぞ知る笑い話です。
素顔で来たAV女優は、撮影現場に到着してメイクルームが確保され次第、まずシャワーを浴びるか洗顔を行い、その後メイクです。
また、絡み(挿入を伴う撮影)が行われる前後には必ずシャワーを浴びるのが習慣で、忙しい撮影では撮影の合間のシャワーの時間までしっかりと決められています。
ちなみに、多忙な企画単体女優や元々肌が弱いAV女優は、絡みの度にシャワーを浴びることによって免疫が落ちていきます。
そのため、体調を崩すこともしばしばあるということも知っておくとよいでしょう。
ちなみに、一つの作品に何人ものAV女優が出演するような撮影では、一つのメイクルームに複数のAV女優が待機することとなります。
彼女たちは雑談やゲームなどをして休憩時間を過ごしています。
スタジオに到着!2 ~AV男優はどうしてる?~
AVを見たことがあれば、単体作品ではシーンごとにAV男優が変わっているのを目にしたことがあるかも知れません。
「一回の撮影で何人もの男優さんと絡まなければならないの?」と思っている人もいうでしょう。
その通り、AV女優の出演が1名だけの作品でも、AV男優は2~3人出演するのが普通です。
撮影スケジュールに合わせて、最初からスタジオ入りしていて自分の出番が終わったら帰ったり、途中でスタジオ入りして自分の出番にだけ出演したりします。
ちなみに、AV女優が主役であるAV撮影では、AV男優は役者というよりはスタッフとして扱われています。
そのため、控室も男優のための控室というものはなく、現場スタッフと一緒に撮影現場に待機しているのが一般的です。
撮影本番に向けて
撮影のためにAV女優がメイクなどをしている間、そのほかの現場スタッフは撮影シーンを作り上げるためにスタジオのセッティングを行います。
単体作品を1本作るためには、10以上のシーンを収録するのが一般的であるため、一回の撮影にいくつもの部屋やスタジオを使うのが普通です。
しかしながら、制作費用の中でもスタジオ代は大きなウェイトを占めるため利用時間の超過は何としても避けなければいけません。
そのため、スタッフたちは戦争のような忙しさでセッティングを行わなければなりません。
特に、ドラマもののAVではシーンが多くなるため、時には20シーン以上のシチュエーションをセッティングしなければならないこともあります。
いよいよ撮影本番! ~休憩時間の小噺~
AV女優のメイクも終り、スタジオのセッティングも完了すればいよいよ撮影本番です。
撮影はシーンごとに分けて行われ、一つのシーンの撮影にかける時間は短くて20分、長ければ90分以上の時間がかかります。
例えば、特定のAV女優を主役にして撮影している単体作品では、冒頭やチャプターの間に、男優との絡みは全くなくAV女優の着衣姿や裸体が映し出されるイメージシーンが挟み込まれているのが普通です。
そのようなイメージシーンは20分程度の撮影になることがあります。
また、AV女優とAV男優の絡みのシーンは、1シーンあたり15分や20分しか収録されていないことが多いです。
しかし、実際には1時間以上撮影し、その後の編集によって魅力的な映像を抜き出して短くしているのがほとんどです。
1シーンの撮影を終えたAV女優は、一旦メイクルームに戻ります。
絡みを撮影した後ならばシャワーを浴び、メイクを直し、衣装を着替え、必要ならば軽食を取ります。
この軽食とはスナック菓子やジュースなどです。
過酷な肉体労働をこなすAv女優は昼食などで弁当を食べる以外にも軽食を口にすることでカロリーの補充を行い、撮影を乗り切ります。
そのため、これらの軽食はAV女優のやる気に関わる重要なものです。
買い出しを行う新人ADはAV女優が好みそうなスナックを買わなければならないため、責任重大です。
ちなみに、この時にはタバコを吸うAV女優が多い(AV女優の喫煙率は異常に高い)です。
これは「AV男優の精液を口に出されると、そのマズイ味をごまかせるのはニコチンしかないから」です。
AV女優は映像の中では精液を口で受け止めて恍惚として表情を見せていますが、実際にはあんなものがウマかろうはずはありません。
特にAV男優は理想的な精液の色を出したり、精液の量を増やすためにも亜鉛のサプリメントなどを飲んでいることから、その味は強烈であるといいます。
だからこそAV女優の喫煙率が異常に高いというのも、“AVあるある”のひとつです。
さて、シャワーを浴びたりメイクをしたり、というと悠長に聞こえるかも知れませんが、撮影するシーンの数から考えてもそれほど時間に余裕がないのは明白です。
通常20分程度の休憩しかなく、衣装や髪形が変わる時にはもっと忙しくなります。
ドラマもののAVでは人妻、女子高生などの一貫したキャラクターがあるためそれほど衣装の変更がなくなります。
いよいよ撮影本番!2 ~あのシーンって演出?アドリブ?~
撮影の形態は、撮影内容によってそれぞれ異なります。
例えばスタッフの人数にも大きな違いが現れ、最も顕著な例を示すならば、ハメ撮りではAV男優がカメラを以て撮影を行うこととなり、撮影する部屋はAV女優とAV男優が二人きりになります。
これに対して、ドラマものの撮影などではスタッフが全員それぞれの持ち場について撮影が行われます。
次に撮影の内容についてどのような指示が与えられているのか、気になるところでしょう。
絡みの際にAV女優やAV男優から発せられる言葉や行為の数々は明確に決められているのだろうか、自分は記憶力がよくないから、あまりにも細かいならば不安だな、と思うことでしょう。
たしかに、ドラマシーンやイメージシーンは細かい脚本が作られ、指示もはっきりとしています。
例えば人妻もののドラマシーンでは、絡みに至るまでの妻と夫の会話などが細かく設定されています。
そのため、俳優さながらにそれらのセリフを覚えていなければなりません。
(演技力は「なくて当然」と認識されているため、演技力のなさはそれほど気にしなくて大丈夫です)
イメージシーンにおける数々のポージングなども細かく設定されています。
どのような表情やポーズを行うか、どのタイミングで開脚するのかなどが明確に支持されます。
しかし、絡みの際には大まかな流れや指示が与えられるだけです。
その指示に従い、AV女優とAV男優はアドリブで、息を合わせて魅力的な映像を作りだしていきます。
難しいとされるのが淫語や痴女を演じることです。
経験を積んでいるAV女優やセンスのあるAV女優ならばうまく淫語や痴女をこなし、そのジャンルで頭角を現すこともあります。
しかし、多くのAV女優はこれをアドリブで演じることを難しく感じています。
それだけに、熱心なAV女優になると、有名なAV女優の痴女ものや淫語ものなど、自分が苦手とするジャンルのAVを何本も観賞して演じ方を学びます。
通常の絡みでも、現場になれない新人AV女優の場合にはうまく絡むことができません。
何度もカットが入って取り直しを行わなければならず、辛い思いをすることもあることでしょう。
しかし、新人のAV女優に対しては、監督やAV男優がリードしながらうまく撮影を進めていくのもよくあることなので、過剰に心配する必要はないでしょう。
ドラマものAVの対極にあるのがドキュメンタリーもののAVです。
ドキュメンタリータッチのAVになると、ドラマものに比べてシチュエーションがはっきりしている必要がなくなります。
そのため、脚本には大まかな流れのみが記載されていることが多くなります。
このような作品では、経験豊富なベテラン女優ならば監督が求める内容をアドリブで魅せていくことができるため、完全なアドリブで撮影がスムーズに進むこともよくあります。
一方新人AV女優にはこのような技量を求めることは当然ながら難しいため、休憩時間ごとに監督と打ち合わせて内容を決めていくこととなります。
ドキュメンタリーものに関わらず、そのほかの単体作品ではインタビューが収録されることがよくあります。
このインタビューではAV女優のセリフが細かく決められていることはほとんどなく、本番中に実際にインタビューを行っているものがほとんどになります。
饒舌な女優であればインタビューはサクサクと進み、女優自身も視聴者が求める内容を考えながら上手に受け答えできるため、アドリブで良いインタビューに仕上がります。
しかし、口下手なAV女優ならば質問に対して「なんと答えるべきなのだろう?」などと考えて答えに詰まってしまうこともしばしばです。
そのような時には一旦カメラを止めて監督と打ち合わせをし、受け答えを方向付けて収録が行われることとなります。
撮影終了から解散まで
前述の通り、撮影に掛かる時間は短いものならば1日、単体作品では2日になることもあり、場合によっては3日に及ぶこともあります。
しかし、1日で終わる場合でも3日欠ける場合でも、普通どちらも等しく丸一日を撮影に費やすこととなります。
とくにこれまでも見てきた通り、新人AV女優の撮影ではカットが入ることも多いため、撮影全体を通して多くの時間がかかることとななります。
そのため、深夜0時を回ってもなお撮影が続くハードスケジュールになることも珍しくありません。
そして、これまた前述の通りスタジオ代は高いもの。
撮影が終わればスタッフたちはそそくさとスタジオのセットを片づけます。
その間にAV女優はシャワーをし、衣装を脱ぎ、休憩したり他の共演者やメイクさんと雑談しながら撤収が終わるのを待ちます。
撤収作業が終わり、セットなどの道具を全て車に積み終わると、スタジオに来た時と同様にスタッフもAV女優も車に乗って帰ります。
企画単体女優や企画女優ならば集合場所で解散となることが多いです。
しかし、深夜まで撮影していたためすでに終電がなくなっていたり、AV女優の自宅や宿泊場所やプロダクションが集合場所に近ければ、そこまで送り届けてもらいます。
また、単体女優はさすがに待遇が一級であるため、自宅までプロダクションが送り迎えをするのが普通です。
また、2日以上の撮影の際にも、1日の撮影が終わるたびに一旦解散し、翌日再び集合してスタジオに行くという形になります。
ただし、遠隔地や海外で撮影をしていた場合などは1日ごとの解散をすることは不可能であるため、撮影期間中を通してスタッフたちと過ごすことになります。
解散後、AV女優はプロダクションやマネージャーに電話を入れ(マネージャー同伴の場合には不要)、撮影が終了した事を伝えます。
電話をして始めてその日の仕事は終了です。
派遣のアルバイトをしたときには、アルバイトが終わり完了報告を行ってその日の報酬を確定するものですが、それと同じようなものです。
また、単体女優は1本当たりの報酬が決められています。
そのため、撮影にかかった日数にかかわらず一律の報酬が支払われますが、企画単体女優や企画女優は日当の計算になります。
つまり、1日当たりの日当が5万円の企画女優が2日撮りを行えば、その作品の出演では計10万円の報酬が支払われることとなります。
ギャラの支払いは1ヶ月以上後になるのが普通です。
AV撮影だけではない!パッケージ撮影も大切な仕事
AV撮影をし、解散後にプロダクションかマネージャーに連絡を入れればそれで仕事は全て終了かといえばそうではありません。
映像の撮影と同じくらいに重要なパッケージ撮影が残されています。
パッケージ撮影の段取りには二通りあります。
AV撮影当日にまとめてパッケージ撮影も済ませてしまう場合と、AV撮影とは別の日にパッケージ撮影のみを行う場合です。
パッケージ写真はそのAVの魅力をその写真1枚でユーザーに向けて発信する重要なものです。
そのため、AV撮影よりもパッケージ撮影が先に行われるというのは稀なことです。
AV撮影当日にまとめて行う場合には、スチールカメラマンのみでの撮影となります。
また、パッケージの制作はその専門の業者に委託することはあまりありません。
メーカーのプロデューサーの管轄下であり、プロデューサーが同席したうえで撮影が行われることが多いです。
V撮影とパッケージ撮影が別の日に行われるケースとして多いのは、単体女優や人気の企画単体女優など、パッケージがユーザーの購買意欲に深く関係してくるような作品です。
パッケージはAV作品の顔であり、第一印象となるところです。
AV以外の作品でも購買意欲を刺激するようなデザインは常に大切とされるものであり、これはAVでも同じことです。
極端に言うならば、せっかく可愛い女優が出演しているにもかかわらず、パッケージ写真が変顔ならば売上は大幅に落ちるでしょう。
また、AV女優の武器となるパーツなどを強調するようなパッケージを乗せなければ、売上に大きな影響を与えることとなります。
パッケージ写真は非常に大切なものなのです。
このようにパッケージに力を入れる場合には、AV撮影とパッケージ撮影が別の日に行われます。
パッケージが撮影が行われるのは都内のスタジオであり、AV女優はマネージャーと一緒にスタジオに赴き、半日もの時間を費やします。
パッケージ写真とはいっても、撮影するのはパッケージに掲載する写真だけではありません。
それはもちろんのことですが、そのほかにも作品のプロモーションのための写真なども同時に撮影していくことになります。
上記の通り売上を大きく左右する写真となるため、VTRの撮影よりもメイクや衣装にはこだわって、多くの時間がかけられます。
また、一つのポーズを撮影するにしてもすぐに済むということはなく、同じポーズ・同じ衣装で1時間以上の撮影をすることも珍しくありません。
それほどにこだわり抜いた写真なのですから、可愛くて映って当然とも言えます。
悪く言うならば、それほどかわいくないAV女優がこだわりの技術で非常に可愛くパッケージに映ってしまったことによって、それを見た視聴者からは「パッケージでは可愛いのに実物はブサイクじゃないか!」という意味を込めて“パケ写詐欺”と叩かれることもあります。
このようにパッケージ撮影はそれほど難しいイメージがないかもしれませんが、かなり過酷な労働と言えます。
AV女優たちの声を聞いてみても、「AV撮影は楽しいしそれほど疲れることはない、でもパッケージ撮影だけは本当に嫌い」とする声や、「実物より何倍もキレイに撮ってもらえるから嬉しい。でもそれだけ大変な仕事で、初めはパケ1枚のためにこんなに撮るのかと驚いた」などの声があります。
また、マネージャーはパッケージ撮影を前日に控えたAV女優に対して、少しでも良い写真を撮るために前日は食べ過ぎに気を付けて睡眠時間をたっぷりととり、コンディションを整えて撮影に挑むようにアドバイスすることが多いようです。
以上のように、AV撮影とパッケージ撮影がどちらも完了して、初めてAV女優が行う仕事は全て終りとなります。
しかし、AV女優が全て仕事を終えたからと言ってすぐにAVが発売されることはありません。
それ以外にもAV女優が直接かかわらないところでVTRの編集、モザイク処理、宣伝など色々な手が加えられて、初めてAVが完成します。