小向美奈子の数々の騒動を振り返る
昨年、覚せい剤取締法違反で逮捕された小向美奈子。
現在服役生活を送っている彼女は、家族の話によれば逮捕直後は情緒不安定であったものの、今は落ち着いた生活を送っている様です。
アイドル時代のSEX映像流出事件
出所したらしばらくは静かに暮らしたいと語ったとも聞きますが、彼女の苦労は服役生活だけではありませんでした。
事の経緯を簡単に書いておきましょう。
彼女は2009年1月に1度目の逮捕となります。
これは、同棲していた男性と覚せい剤を共同所持していたためです。
この時は執行猶予付きの有罪判決となったのですが、それから2年後の2011年2月、外国人から覚せい剤を譲り受けたとして逮捕状が出たのでした。
この時小向美奈子はフィリピンに滞在しており、帰国後に成田空港で逮捕されました。
しかし、証拠不十分で釈放。
したがって、去年の逮捕は3回目の逮捕であり、麻薬取締局による検挙でした。
小向美奈子の流出映像とは、AVデビュー前の映像です。
あまりにも彼女の性的本能が爆発しすぎて衝撃作品になってしまったため、お蔵入りになってしまったのです。
これが撮影されたのは彼女がまだ現役の芸能人であった24歳のことです。
こまごま解説するよりは、その作品のタイトルが全てを語っています。
「問題がありすぎて発売を自粛した、AVデビュー前の超本能ムキ出し変態ガチンコお蔵入り映像が遂に流出! 24歳の現役バリバリ芸能人時代に撮影された、幻の『初脱ぎ』『生ハメ』『スライムファック』! これが本当のファーストデビューSEX。」
という作品なのです。
この作品が彼女が逮捕された後に発売され、サンプル動画も公開されています。
非常に長く、煽りたてるようなタイトルですが、これこそ小向美奈子が初めて挑戦したAVであり、当時はお蔵入りとなった映像をそのまま見ることができます。
この作品の何が問題だったのでしょうか。
まずは撮影時期が問題でした。
作中で語られているわけではありませんが、小向美奈子がなぜこの時期にAVに出演しようとしたかを考えてみるとピンときます。
2011年2月、彼女は麻薬特例法違反容疑で2度目の逮捕状が出ましたが、彼女はこのときフィリピンにいました。
語学留学のためにマニラで生活をしていたのですが、逮捕状が出ていることがマスコミに漏れると報道陣がマニラに押しかけて大騒ぎとなりました。
この時彼女は日本に戻ろうとせず、外務省から旅券返納命令が出て滞在できなくなってからも2週間以上も滞在し、その末に逮捕されました。
時間稼ぎとみることができるでしょう。
このとき成田空港で逮捕されたのですが、証拠不十分で釈放されることになります。
それから半年後、小向美奈子はアリスJAPANから『AV女優』のタイトルでAVデビューを果たしました。
このデビュー作は20万本を売れる超大ヒットとなり、内容は王道ともいえるソフトな物でした。
しかし、今回発売された過去の作品は非常に過激であり、元芸能人の新人AV女優がこなす内容ではありません。
225分の12チャプター構成であり、生ハメや3Pなどといった行為まで行われています。
芸能人がAVデビューする際には、ネームバリューだけでも十分に売り上げが見込めるためにソフト路線から攻めていくのですが、彼女の幻のデビュー作はハードな仕上がりでした。
つまり、2度目の逮捕に当たって、刑務所に行く前に一発勝負をかけたと思える部分が非常に大きいのです。
制作サイドからしても、逮捕されればその後の活動の保証がないため、最初で最後の作品を撮るつもりで小向美奈子の魅力を最大限に引き出した作品にしようとしたのでしょう。
その後証拠不十分で逮捕には至らなかったため、その作品はお蔵入りとなってソフトなデビュー作となったのです。
そして、今回小向美奈子が逮捕されたことで、この映像を当時の関係者が持ち出して発売したのです。
もっとも、逮捕されたAV女優の作品は扱いにくく、多くのAVメーカーが尻込みをしたため、モラルという新興の制作会社から発売されることとなりました。
服役中のAV女優の新作が出るという事態は前代未聞のことですが、型破りな活躍をした彼女らしいとも言えるでしょう。
そもそも小向美奈子はなぜAV女優に?
この問題作品ですが、見てみると色々な感情が浮かんできます。
デビュー作だからか、カメラを向けられたことで戸惑いや恥じらいを感じたような表情を見せることもありますし、逮捕されるかもしれないという不安の中でハードなセックスをこなす姿は普通のAVでは見られないものです。
小向美奈子と言えば、AVデビュー前はストリップで活躍していました。
当初、彼女はAVだけはやらないと口癖のように言っていました。
しかし、そんな彼女は後にAV女優となるわけですが、ストリップ劇場の仲間が聞いてみたところ、ただ「出演しないとおさまりがつかなかったんだよ。責任をとるため」と言ったようです。
一見すると大胆不敵な彼女も実はナイーブなところがあるようで、自分が起こした覚せい剤騒動で周囲に迷惑をかけたことへの謝罪としてAVに出演したようです。
小向美奈子の服役生活
4月に懲役1年6ヶ月を言い渡された彼女は、控訴はせずにおとなしく収監され、小菅の東京拘置所に1ヶ月拘留されたのちに栃木刑務所に収監されました。
芸能人が収監されるときは、慣例としては独居房への収監となるのですが、彼女は看守に直訴して雑居房に入れてもらいました。
なんでも一人になるのが嫌で嫌で仕方なかったそうです。
刑務所の雑居房に芸能人が入れば、特異な存在であるだけにイジメにあうリスクも出てくるのですが、それよりも人と話せないストレスに耐えられる自信がなかったため、雑居房を希望したのでした。
栃木刑務所には約700人の受刑者がおり、中国人受刑者が多いようです。
受刑者たちは週に5日間、毎日8時間の労役をこなします。
小向美奈子も例外ではなく、ボールペンや弁当箱の組み立てを行っています。
中国人の先輩受刑者たちに仕事を教わったり、日本語と中国語を教え合いながら問題なく過ごしているようです。
受刑者の労役に対しては報酬が支払われますが、世間でいう最低賃金などはるかに及ばないほどの報酬です。
等級に応じて給料が変動しますが、小向美奈子は新人受刑者で10等工であるため、時給で6円10銭にしかならないのです。
1ヶ月働いても1000円くらいにしかなりません。
ましてや、彼女はこれまで芸能人やAV女優として巨額のお金を稼いできた女性です。
アダルトビデオ日本一決定戦の2014年ではヘビー級部門を制覇しましたし、浅草ロック座のストリップ公演では日給100万円でした。
そんな彼女が今や月給1000円の世界で働いているわけです。
堕ちるところまで堕ちたなとも考えられますが、実際には労役はバイトではなく受刑者の更生を兼ねた取り組みなので、比べるのもおかしいかもしれませんね。
騒動でバカ売れ
小向美奈子は自身が逮捕されたことでどのような影響を受けたのでしょうか。
もちろん、前科もちとなるわけですから、今後の人生でマイナスになることは大きいでしょう。
しかし、逮捕で思わぬ恩恵も受けています。
逮捕フィーバーとでも言ったところか、大きな話題になったことが売上に繋がり、ネット通販を中心として彼女の作品がバカ売れしているのです。
アマゾンやDMMなどの大手通販サイトで飛ぶように売れており、試みに2015年のある時点でのアダルトカテゴリーの人気ランキングを見てみると、上位10位中において彼女の作品が7本もランクインしているのです。
具体的には以下の通りです(カッコ内は主演女優)。
1位→理性の吹き飛んだ芸能人と中出し性交(小向美奈子)
2位→ぶっかけ中出しアナルFUCK! ムーディーズ(小向美奈子)
3位→紗倉まな 3周年記念28作品19SEX収録 2枚組み8時間スペシャルBEST(紗倉まな)
4位→1日10回射精しても止まらないオーガズムSEX 真性中出し(小向美奈子)
5位→芸能人真性中出しソープランド(小向美奈子)
6位→AV女優(小向美奈子)
7位→小向美奈子×アリスJAPAN 人気シリーズ完全網羅スペシャル(小向美奈子)
8位→鈴村あいり 8時間 BEST PRESTIGE PREMIUM TREASURE(鈴村あいり)
9位→松岡ちな AVデビュー(松岡ちな)
10位→アタッカーズ完全監修 夫の目の前で犯されて―哀しみを背負った夫婦(小向美奈子)
このような結果となっています。
最近の作品だけではなく、デビュー作の『AV女優』が6位にランクインしているところを見ても、逮捕フィーバーがいかに大きなものであるかが分かります。
また、紗倉まなといえばトヨタからもオファーがくるほどの今を時めくAV女優であり、鈴村あいりも松岡ちなも人気の高いAV女優です。
同時期には、他にも人気AV女優の作品は多数リリースされているにもかかららず、それらを押しのけてランキングを席捲しているのです。
このランキングは彼女が逮捕され、有罪判決がでるまでの間のランキングですから、おそらく「有罪判決になればもう買えなくなってしまうかもしれない」という危機感からたくさん売れたものと推測できます。
このように一人のAV女優がランキング上位をほぼ独占するというのは全体未聞のことであり、業界内でも大きな話題になりました。
彼女は有罪判決を受け、現在服役中です。
出所後に彼女の活動がどうなるかは分かりませんが、AV女優小向美奈子という認識が世間で根強くなったからには、AV女優として再び活動していくことも十分に考えられます。
彼女の今後の活動から目が離せません。