元AV女優M.Nが語るリアル話3「撮影前にはどうしているのか」
AV女優の仕事内容を元AV女優さんに聞いてみました。
現場を知っているからこそ話せるリアルな話を教えてもらいました。
リアル話その3、撮影前に女優たちは何をしているのか…。
撮影に関する取り決め
―なら話を撮影に進めていこうか。単体女優の撮影と企画の撮影って違うの?
まず撮影本数が違いますね。
単体女優は契約期間中に毎月1本のVTR撮影を必ずこなして、出演本数はそれ以上でもそれ以下でもないんですけど、企画女優の出演ペースは本人と出演依頼次第です。
たくさん稼ぎたいなら出演依頼さえあるならたくさん出演すればいいっていうことです。
学生しながらAV女優やってるような子ならバイト感覚なので、月に2,3本だけっていう子もたくさんいます。
専業なら5本が平均的ですね。
―撮影に入るまでに流れみたいなものってあるの?
流れと言っても特別なものじゃなくて、メーカーから出演依頼が来て、AV女優が承諾したら撮影が始まります。
この後、監督面接っていうのが行われます。
これはその作品の監督さんと打ち合わせをすることです。
で、日程とか集合場所が決められるんですけど、これは私たちがやるんじゃなくて全部プロダクションがやってくれます。
その日行けるかどうか聞かれるくらいです。
―必要な決めごとがとりあえずそろえられるって感じだね。監督面接って興味あるけど、そこで脚本とか見て打ち合わせるの?
いえいえ、AVは多分ドラマとか映画の俳優さんとは全然違いますよ。
脚本が送られてくるのなんて、早くても前日の夜って言うのが普通ですからね。
それに内容もざっくりしてて、絡みの部分は男優と女優に任されることが多いんです。
でもドラマ部分とかがある作品ならそこは詳しく脚本が書かれてます。
やっぱり監督さんとか制作側はAVはエンターテイメントだ、作品だ、クリエイティブにならなきゃいけないんだっていう意識があるんじゃないでしょうか。
AV女優なんてそんなに演技できないけど、それでもやっぱり多少は演技しなきゃいけませんし。
撮影当日の朝~撮影現場まで
―撮影当日のスケジュールってどうなってるの?
VTR撮影は大体2日くらいで行われるんですけど、企画の短いものだったら1日で行われます。
集合時間は朝の8時とか早い時間に掛けられます。
だからこの集合時間に対応するために、地方に住んでて撮影の時だけ上京してくるような子は前日からビジネスホ
テルかプロダクションのオフィスに泊ってますね。
集合場所はなぜかいつも新宿駅周辺のビル前とか、AVの歴史の中でそうなったみたいなんですけど、大体いつも同じです。
そこが集合場所になるっていうのは業界全体でそうなってるんですから、集合場所に行ってみたらいくつものメーカーの車がたくさん止まって待機してますよ。
普通にみたら異様な光景ですよね(笑)
―撮影班が女優待ちで何台も同じような車で待機してるってわけでしょ?それは確かに異様だよ(笑)
ですよね(笑)ADとかが迎えに来るから自分の大型車に乗って、メイクさん、カメラマン、照明さん、男優さんとかいろんなスタッフが皆集まったらスタジオに向かいます。
スタジオは都内にあるスタジオを使うこともあるんですけど、これはAV専用のスタジオじゃなくて、色々な撮影に使われているスタジオに使われます。
これはユーザーのなかでも気づいてる人いるんじゃないですか。
AVで良く使われてるスタジオがカラオケの映像でも使われてたりしますからね(笑)
でも単体で作品を撮るときはシチュエーションも大切になってくるからスタジオにもこだわります。
一軒家を全て使ったり、バスとか電車で痴漢の撮影をしたり、病院で撮影したり、こんなときは都内のはずれとか県外のスタジオを使うことが多いですね。
―へぇ~!AVの撮影にはAV専用のスタジオが使われてるのかと思ってた!
そうじゃないんですよね。
特にプールなんかはすぐに場所が特定できるw
―そうなんだ。現場に向かう時ってどんな気分?
移動の車内では脚本とかスケジュールの確認したり、雑談したりですね。
慣れれば全然緊張もなくて特別どんな気分っていうのはないんですけど、新人の頃は緊張しますね。
どう振る舞ったらいいかわからないし、『ハイ、ハイ』ってかしこまっちゃって逆にスタッフさんに気を使わせたり。
だから新人の頃は移動中も撮影現場にもマネージャーが一緒に来てくれるのが普通です。
キャリアが半年以上になる単体女優とか、デビューしてすぐにたくさんの出演をした企画女優とかならもうマネージャーはついてきません。
監督とか現場スタッフだけなんですけど、それでももう緊張しませんから普通に楽しく雑談しながら現場に行く感じです。
お御姫様気分が味わえる
―さて、撮影現場につきました。次はやっぱメイク?
そうです。
現場入りしたらまずはメイクルームっていうAV女優専用の控室に案内されますね。
きちんとしたスタジオならメイクルームに一部屋割いてくれますけど、製作費の関係とかで小さなスタジオを使った時は控室も撮影に使うことがありますね。
でも基本的には一部屋です。出演シーン以外はここで待機します。
やっぱり撮影当日のなかでメイクをされる時は楽しいですよ。
女の子だったら誰だって可愛くなりたいじゃないですか。
メイクさんがついてくれて、鏡の前にメイク道具を広げて、ばっちりメイクしてくれて、身の回りの世話も何不自由ないようにしてくれます。
ほんとお姫様気分ですよ。
こんな体験ができるのは女性としてなかなかないことで、今もいい思い出になってます。
―ちょっと気になったんだけど、現場でメイクするってことは集合の時はすっぴん?
そうですよ(笑)ノーメイクです。
だからメイクで大きく変わりすぎる子だと顔が分からなくて、集合場所でADが探してもなかなか見つからないとかっていうことも起こります(笑)
だからメイクルームに入ったらまずはシャワーか洗顔をして、メイクされるんです。
ちなみにシャワーは絡みごとに浴びます。
―っていうことは絡みのたびにメイクも?
そうです。
ワンシーン終わったら20くらい休憩するんですけど、その時にシャワー浴びて、メイク直して、着替えて、タバコ吸ったり軽食とったりするからバタバタですよ。
特に単体女優の作品はいくつものシーンを撮影するんですけど、その撮影の中で何回でも衣装とか髪型が変わりますからね。
これに対応していくメイクさんは大変です。
まぁADさんとか現場の人たちはこの時間内に次のシーンのセッティングしなきゃならないからもっとバタバタですけど。
―企画作品なんかでたくさんの女優が出る時のメイクルームってどんな感じ?
そういう作品ではメイクルームって言うより控室ですね。
女の子も自分でメイクしてくるように指示されることが多いし。
他のプロダクションの子との接点はありそうで全然ないんですけど、こういう共演作品では接点になってアドレス交換したりしますよ。
待ち時間が長い時は雑談とかゲームで一緒に時間つぶしたり、結構楽しいです。
女の世界だからギスギスしてるって思うかもしれませんけど、さっぱりしてる性格の子が多いから結構みんな楽しくやってるっていうし。